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複数の不動産を所有ならローン滞納前に相談は鉄則!

所有する不動産を担保に資金を調達している自営業者や中小零細企業の経営者は実に多いものです。
不動産があれば、金融機関も融資しやすいため、比較的容易にお金を借りることができます。
不動産の担保評価にもよりますが、数百万円~数千万円を借りることも珍しくはありません。
不動産があると資金調達が容易だけど、返済は楽ではない
自営業者や中小零細企業は景気に左右されやすく、返済がギリギリの状態でやり繰りしている場合もあります。
借りた金額が大きい分、毎月の返済額も高額になり、その返済の継続がいかに大変かを痛感している経営者も多いでしょう。
また、頑張ってはきたけど、どうしても返済ができずに滞納してしまうことも、実際によくある話です。
この記事では複数の不動産を所有し、そのうちの一部または全部を担保に融資(以下、不動産担保ローン)を受けているケースで、返済が滞ってしまうと起こり得る事態を解説しますので、手遅れとなる前に参考にしてください。
返済不能であれば不動産は売却
最初に、不動産担保ローンの返済ができなくなれば、不動産を手放さずに済むことは、まず困難であるとことに異論はないと思います。
所有している不動産が1つであれば、その不動産を手放し処分する必要があります。
負債額が不動産の売却価格を上回り多額の残債が生じても、他に売る不動産が無ければ、あとは残債の返済方法について金融機関との相談になります。
このような不動産の売却方法を『任意売却』と呼んでいます。
最近では、住宅ローンの滞納者が任意売却によって自宅を手放すケースが珍しくなくなりました。

遅延損害金というペナルティー
幸か不幸か複数の不動産を所有しているケースでは不動産担保ローンを滞納してしまうと、少々どころか相当話が変わってきます。
不動産担保ローンに限らず、どんなローンでも同様ですが、金融機関から融資を受けるには、必ず条件があります。
いわば、金融機関との約束になりますが、その中に滞納したときのことも決められています。
説明する程のことでもありませんが、遅延損害金といえば想像つくと思います。
そうです、滞納すると元金に対して、当初の利率ではなくペナルティーの利率を適用するという取決めです。
不動産を複数所有していると、この遅延損害金の影響で不動産をすべて失ってしまう可能性もあります。

絶対に避けたい遅延損害金
遅延損害金の金利は、金融機関によっても異なりますが不動産担保ローンのような高額のケースでも、年率14%~15%が一般的といった感じになります。
複数の不動産を所有している場合、この遅延損害金はかなり厄介な取り決めとなってきます。
遅延損害金を計算すると恐ろしい結果に!
遅延損害金の計算
例えば、1,800万円の元金を残し滞納が始まったとします。
分かりやすくするため遅延損害金を年率15%とし、1年間でいくらになるか?
1,800万円×15%
遅延損害金 270万円
2,000万円で売れる不動産が担保の場合、返済が苦しい時点で売却の決断(滞納前)をすれば、売却時の諸費用(約80万円)等を考慮しても借金は完済できてしまいます。
<滞納前に売却>
2,000万円-1,800万円-80万円
手元に残る金額 120万円
しかし、滞納が始まってしまい迷っていた挙句に1年経過したと仮定すると、遅延損害金270万円を含め2,070万円を金融機関から請求されます。
売却時の諸費用(約80万円)も必要なので、必要な金額は2,150万円となり、不動産の売却価格を上回るため任意売却となり、その結果、残債が150万円生じてしまいます。
<1年滞納して売却>
元金1,800万円+遅延損害金270万円+諸費用80万円=2,150万円
2,000万円-2,150万円=-150万円
請求される残債額150万円
泣く泣く不動産を手放しても、1年間滞納してしまったため、借金が完済ができません。
滞納が続けば借金は増える一方です。
もしも、他に不動産を所有し担保になっていた場合は、もっと状況は深刻です。
他にも不動産を所有している場合は、どうなる?
先ほどのケースで、他に1,000万円で売れる不動産を所有し担保になっていた場合を想定してみます。
2,000万円の不動産を売却しても、1年間の遅延損害金で残債150万円が生じています。
この150万円分の現金が用意できなければ、金融機関からは他の不動産についても売却を迫られます。
<1年滞納して売却>
元金1,800万円+遅延損害金270万円+諸費用80万円=2,150万円
2,000万円-2,150万円=-150万円
請求される残債額150万円 ここまでは同じ
<更に1,000万円の不動産も所有していた場合>
1,000万円-45万円(売却の諸費用)=955万円
955万円-150万円=805万円
手元に残る金額 805万円
150万円の残債を返済するため1,000万円の不動産も売却する必要があります。
結果的に、手元に805万円残りますが、不動産を2つ手放しました。
仮に1,000万円の不動産が自宅だったとしたら、非常に不本意ではないでしょうか・・・
資金繰りの悪化が表面化すると手遅れも
自営業者や中小零細企業の経営者が、個人的に複数の不動産を所有しているケースは多くあります。
そして経営者個人の不動産を担保に事業資金を借り入れ、やり繰りしていることは、ある意味それしか方法が無いため、仕方ないことではあります。
しかし、ひとたび資金繰りが悪くなれば、金融機関はあっさり見切りを付け、担保になっている不動産の処分を促すのが普通ですが、複数の不動産を売却すれば、余裕で完済可能となると少々事情が変わってきます。
ただでさえ低金利なのは周知の事実です。
不動産担保ローンの金利は年率数%といったところでしょう。
それが、借手の滞納により遅延損害金で年率15%も請求できるとなれば、無担保で貸す消費者金融の金利に近いものがあります。
つまり、遅延損害金も含めて請求できるなら、担保価値に匹敵するぐらいになるまで時間をかけて滞納期間を長引かせたほうが商売上、利が大きいといえます。
特に銀行や信用金庫ではなく、ノンバンクの場合は大いにあり得る話です。
金融機関によっては、早期の回収にこだわらず、より多く回収するにはどうしたらいいか検討するのは当然のことでしょう。
あらかじめ遅延損害金を含めきっちり請求されると分かっていれば、大変なことだと理解できると思います。
複数の不動産があるけど担保になっていから大丈夫?
『複数の不動産を所有し担保設定していなければ大丈夫では?』 と考えたくもなります。
仮に複数の不動産があり金融機関が担保設定していない不動産があったとしても、手順(訴訟)を踏めば不動産を差押え競売に掛けることも実は可能です。
特に法人の借入でも経営者は個人保証しているケースが多く、この場合は担保設定していない不動産を所有していると当然ながら金融機関は回収の手段として狙ってくるのは、ほぼ間違いありません。
従いまして、担保になっていなくても不動産があれば時間の問題となり、遅延損害金を増やさず早期に解決するに越したことがありません。
担保になっていなくても安心とは無縁
膨れ上がる遅延損害金を回避するには
数百万円、あるいは数千万円の遅延損害金を考えれば恐ろしい金額に膨れ上がります。
遅延損害金の支払いを避けるには、そもそも発生させないようにしなければなりません。
その方法はただ一つ、滞納しないことです。
簡単ではないのですが、未然に防ぐには、まず資金繰りが苦しいと感じた時点で相談することに尽きます。
返済が苦しいと感じたら相談してみる
どこへ相談すれば良いのか
非常に難しい問題でもありますが、任意売却に精通した不動産業者が不要な不動産の売却を勧めることは通常ありませんのでお勧めです。
不動産担保ローンの返済が滞納前であれば、以下のような選択しを提案できる可能性があります。
〈滞納前の選択肢〉
- 不動産を手放さない方法
- リースバックによる対応
滞納前と滞納後では、本当に大きな違いが生じてしまいます。
不動産が複数あれば、残せる不動産と手放す不動産に分けることが可能なケースもあります。
手遅れになる前に、ちょっと相談してみるだけでも、結果が大きく異なる状況かもしれません。
滞納前の相談で負担を最小限に抑える