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住宅ローンの連帯保証人は離婚で外れる?解消法と住み続ける条件とは

妻が住宅ローンの保証人だと破産,滞納,離婚で問題化

 離婚して夫とは縁を切ったはずなのに、「負の関係」が続いてしまう・・・

当事務所には、元夫の住宅ローンに縛られ、連帯保証人の問題に直面した女性からの相談が多く寄せられます。

婚姻時、夫の信用を補うために「家族のため」「当然の協力」として軽い気持ちで引き受けてしまう連帯保証人。

離婚届を出せば外れるのでは?

しかし、離婚を機に「連帯保証人を外れたい」と金融機関に掛け合っても、返ってくるのは「お断り」の事務的な返答のみです。

この記事では、不動産とお金の問題に20年以上向き合ってきたFP&不動産コンサルの有資格者が、以下の「離婚にかかわる連帯保証人のトラブル」を重点に解説します。

この記事のポイント!

  • 連帯保証人(または連帯債務者)から外れるための現実的な「3つの選択肢」
  • 離婚後も自宅に住み続けるための、元夫の滞納・破産から身を守る「2つの決め事」
  • 突然、元夫が自己破産した際や、任意売却の同意を迫られた際の対応
目次

離婚届を出しても「連帯保証人」は外れない現実

 よくある誤解が、「離婚して他人になれば、連帯保証人も自動的に外れるだろう」という思い込みです。

夫婦が離婚しようが別居しようが、借金が完済されない限り、連帯保証人の返済責任が消えることは絶対にありません。

籍を抜いても「金融機関との契約」は消えない

なぜなら、離婚は夫婦間の戸籍上の問題(身分法上の行為)であるのに対し、住宅ローンは連帯保証人として「金融機関(銀行)との間で結んだ保証契約」だからです。

金融機関から見れば、夫婦の不仲や離婚など「無関係」というのが本音であり、夫婦間の勝手な都合で契約を解除することはできません。

離婚は単なる夫婦間の事情

金融機関が保証人の解除に応じない2つの理由

 離婚を理由に金融機関へ「連帯保証人を外してほしい」と交渉しても、原則として100%拒絶されます。

金融機関が応じないのには、明確な2つの理由があります。

金融機関が連帯保証人を外さない理由

  1. 離婚は夫婦間の問題で金融機関との保証契約には影響しない
  2. 金融機関のリスクのみ増加

連帯保証人は引受けるのは簡単でも、外れるのは容易ではありません。

その重みに初めて気づき、激しく後悔するのは、皮肉にも「離婚を考えたとき」なのです。

離婚で連帯保証人から外れるのは困難

連帯保証人と連帯債務者の違いと、見落としがちな「相続リスク」

連帯保証人」と「連帯債務者」という2つの違いが気になるのは、夫または元夫の返済苦など任意売却の検討なども考慮するような場合です。

結論から書くと、任意売却の手続きや返済義務について、連帯保証人と連帯債務者とでは、特に違いはありません。

ご自身が「連帯保証人だと思っていたが、実は連帯債務者だった」という場合でも、気にする必要はありません。

どちらも返済の負担は同等

返済義務における共通点と制度の違い

 夫の収入だけでは信用力が足りず、妻も働いているため収入を合算するなど、夫婦二人で協力して住宅ローンを組んだケースで解説していきます。

その際、妻は利用する金融機関によって連帯保証人、連帯債務者のどちらかを引受けることになります。

この場合、夫がローンを滞納すれば、妻がどちらの立場であっても借入総額の全額に対する返済責任を負います。

金融機関からの請求の厳しさや度合いについても、立場による差はありません。

〈主債務者(夫)が滞納した場合〉

  • 連帯保証人の妻 → 全額の返済義務(金融機関の請求度合いは同等)
  • 連帯債務者の妻 → 全額の返済義務(金融機関の請求度合いは同等)

一度引き受けてしまえば、借金が完済するまで、その責任から逃れることはできません。

これは、連帯保証人や連帯債務者が「複数人」いる場合も同様です。

住宅ローンの借入金額が3,000万円、連帯保証人が3人、または連帯債務者が3人を例にします。

〈連帯保証人(または連帯債務者)が3人〉

  • 借入金額 3,000万円
  • 連帯保証人(または連帯債務者)が3人

連帯保証人が3人の場合、連帯保証人が1人につき1,000万円の責任を負っている訳ではありません。

あくまでも、連帯保証人の各1人が借入金額の総額3,000万円について責任を負っていることになります。

その結果、連帯保証人(または連帯債務者)は3人とも、借入総額3,000万円が完済されるまで負担を免れません。

連帯保証人・連帯債務者が複数でも各自借入総額の負担がある

両者はまったく同じに感じるけど

 返済苦などから任意売却する際、連帯保証人と連帯債務者とでは、特に違いは無いと書きました。

そうは言っても、まったく同じではないため、更に詳しく連帯保証人と連帯債務者の違いについても触れておきます。

詳細は、以下それぞれをタップして確認してください。

連帯保証人とは

連帯保証人のイメージ

 銀行から見ると夫(A)が住宅ローンを借りた本人(主債務者)、妻(B)は連帯保証人(従たる債務者)となります。

夫(A)が滞納すれば、妻(B)は銀行から請求されます。

あくまでも、夫(A)の借金を妻(B)が返済を保証する立場となります。

 離婚等で別々に生活していて、夫(A)が他に財産を持っていても、銀行から返済を求められた場合、妻(B)は拒否できない。

※ 難しい言葉ですが、連帯保証人には「抗弁権」という権利がないのが理由です。

銀行は夫(A)が滞納していれば、すぐにでも妻(B)に対して返済を求めることが可能です。

夫が滞納すれば妻に即請求が可能!

連帯債務者とは

連帯債務者のイメージ

 銀行から見た場合、同列の債務者で夫(C)・妻(D)となります。

つまり、夫(C)・妻(D)はどちらも全く同じ立場です。

 ※ ただし、銀行の内部では夫(C)を、妻(D)をの関係で明確に区別しています。

妻が連帯債務者だと

 夫(C)の信用が足りず、補完の意味で、妻(D)が連帯債務者になっても、妻(D)は「実際は、あなた夫(C)の借金でしょ!」とは言えない

銀行もまた、上記の言い訳を聞き入れることはありません

立場は同じだよ

滞納が発生すれば、どちらも住宅ローンを借りた本人となるため請求されます。

夫が1,000万円借りたら、妻も同じく1,000万円借りたことになりますが、総額は1,000万円(夫婦で2,000万円とはなりません)

銀行は滞納の有無にかかわらず、どちらにも請求が可能(理屈上)

例えば、金融機関が夫(C)に請求しようとして、間違って連帯債務者の妻(D)に請求しても問題ありません。

連帯債務者は言葉通りで、互いに連帯して債務を負っている状態です。

夫も妻も銀行から見れば同じ債務者(借手)

団体信用生命保険(団信)の盲点と「相続リスク」

 多くの方が見落としがちなのが、死亡時にローンが完済される「団体信用生命保険(団信)」の仕組みです。

原則として、団信は「主債務者(借りた本人である夫)」が死亡したときにしか適用されません

<団信適用について>

  1. 夫(主債務者)が死亡:保険金でローンが完済、連帯保証人・連帯債務者の返済義務は消滅
  2. 連帯保証人)が死亡団信は適用なし
     住宅ローンは残り、連帯保証人としての地位(負債)は相続人に引き継がれる
  3. 連帯債務者)が死亡原則団信の適用なし
     住宅ローンは残り、連帯債務者としての地位(負債)は相続人に引き継がれる

※ ただし、連帯債務者の場合、連生団信(一般名称)に加入しているケースもあるため要確認

主債務者(元夫)が住宅ローンの返済を続けている間は、金融機関から連帯保証人(元妻)へ請求が来ることはありません。

そのため、離婚後しばらく問題が起きないと、ご自身も周囲も「もうあの住宅ローン問題は終わった」と安心しがちです。

しかし、本当に恐ろしいのは、住宅ローンの完済前に「元妻」が亡くなったときです。

前述の通り、連帯保証人には団信が適用されないため、元妻が亡くなっても連帯保証人の義務は消滅しません。

そして、その連帯保証人としての重い責任(地位)」は、子供や親族といった、次の相続人にそのまま引き継がれてしまいます

離婚して何年も経った後、将来的に元夫がローンを滞納した瞬間、何も事情を知らないお子さまの元へ突然、元夫の借金の請求が届く。

そんな最悪の状況を、次の世代に残してしまうリスクがあるのです。

【一目でわかる】連帯保証人と連帯債務者の違い(団信比較つき) タップで見る
項目連帯保証人連帯債務者(従)
自分自身の借入か×(他人の借金の保証)〇(自分自身の借入)
債務を負う根拠保証契約ローン契約そのもの
全額請求の可能性
死亡時の団信の適用対象外原則、対象外
対象となる商品あり

ペアローンの場合は例外もある

 夫婦ペアローンや親子ペアローンの場合は、お互いが「単独の主債務者」であり、同時に「相手の連帯債務者」となっています。

どちらも団信に加入しているから安心!

ただし、一方が死亡したときに団信でカバーされるのは死亡した側分のみであり、生存している側のローン返済はその後も引き続き残ります。

※ 金融機関によっては夫婦一方が死亡しても、全額弁済される夫婦連生団信(デュエット等)もありますので、必ず契約書類を確認してください。

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離婚時に住宅ローンの連帯保証人から外れる「3つの選択肢」

 確実に連帯保証人の責任から解放されるためのアプローチは、実質的には以下の3つしかありません。

〈連帯保証人(連帯債務者)から外れる方法〉

  1. 元夫が住宅ローンを完済
  2. 別の連帯保証人をたてる
  3. 自己破産

1.元夫が住宅ローンを完済

 もっとも確実で、もっとも安心な方法です。

〈住宅ローン完済2つの方法〉

  • 現金・資産で一括返済:元夫の預貯金や、親からの援助などがある場合、残りの住宅ローンを一括返済
  • 夫単独名義で借換え:元夫が単独名義で、別の金融機関から新しい住宅ローンを借入れ、現在のローンを一括返済

元夫の「収入と信用」という高いハードル

 一括返済できる現金があるケースは稀ですし、単独名義への借換えも容易ではありません。

金融機関は元夫1人の収入だけで、「今後も数千万円を返済可能か?」を厳しく審査します。

婚姻時よりも元夫の収入が大幅に増えているなどの好条件がない限り、審査をパスするのは極めて難しいのが現実です。

完済不可だから悩んでいる現実

2.「別の連帯保証人をたてる」または追加の担保を提供する

 金融機関に対して、あなたと同等以上の収入や資産を持つ「元夫の親・兄弟」や「その他の者」を代わりの連帯保証人として立てる。

あるいは、別の不動産を担保に差し出すことで、保証人の変更を交渉する方法です。

【補足】「担保を差し出す(提供する)」とは?

 住宅ローンを借りた本人(主債務者)以外の人が、自分の所有する不動産などの財産を銀行の担保(抵当権)として差し出すことを「担保提供」といいます。

そして、このように自分の財産を担保に差し出した人のことを、実務上「物上保証人(ぶつじょうほしょうにん)」と呼びます。

離婚や親族間でのトラブルにおいて、この物上保証人のリスクや解決策について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

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ただし、上記のような提案に対して、「金融機関の同意」が前提条件となります。

〈連帯保証人の候補〉

  • 元夫の親・兄弟(安定した収入や資産があること)
  • その他の者(安定した収入や資産があること)
     身内以外、元夫の再婚相手や友人知人

離婚のために連帯保証人を引受ける親族はいますか?

 離婚予定の夫婦のために、連帯保証人を引受けてくれる親族は滅多にいません。

身内以外の者であれば、尚更です。

仮に見付かったとしても、金融機関の審査結果によっては「代わりの保証人を2人用意してください」と要求されることもあり、この選択肢も現実的には頓挫することがほとんどです。

代わりの連帯保証人は実務的には望み薄!

3.自己破産(元妻自身の意志で返済義務を免れる)

 元夫が滞納して、「数千万円を請求されるかもしれない」という将来のリスク(未確定の債務)を根本から断ち切るための最終手段です。

現時点で滞納がなくても、将来の連帯保証債務を理由に、自ら先手を打って自己破産を申立て、法的に完全に縁を切ることは実務上可能です。

自己破産は相当な決意が要る!

受け入れるべき「3つのデメリット」

〈自己破産で受けるデメリット〉

  • 資産の処分:自分名義の不動産、親から相続した大切な土地など、一定以上の預貯金などはすべて処分されます。
  • 信用情報の登録(ブラックリスト):今後数年間は自分名義でのカード作成、新たなローン、スマホの分割払い契約などが一切できなくなります。
  • 官報への掲載:国の機関紙に氏名や住所が載ります(ただし、一般の人が見ることはまずありません)。

自己破産した際の官報についての記事

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連帯保証人の元妻が、離婚後も自宅に住み続けるための3つの条件

 すぐに連帯保証人からは外れないが、子どものために今の家に住み続けたい・・・

主債務者である元夫が家を出て行き、連帯保証人である元妻が「そのまま自宅に住み続けること」を希望する場合、破綻リスクを避けるための「3つの条件」があります。

〈元妻が自宅に住み続けるための3つの条件〉

  1. 【返済】出て行った元夫が、ローンの返済を確実に継続する
  2. 【情報】金融機関の通知が、直接「自宅(元妻)」に届くよう工夫する
  3. 【期限】いつまで住むのか、明確な期限を決める

1.【返済】出て行った元夫が、住宅ローンの返済を確実に継続する

 元夫は、自分が住んでいない家のローンを毎月支払いながら、自身の新居の家賃や生活費などを二重に負担することになります。

この元夫にかかる経済的負担は、想像以上に重いという現実を元妻側も知っておかなければなりません。

元夫側に「何があっても返済を維持する」という極めて強い意志がない限り、この生活は常に破綻のリスクと隣り合わせです。

元夫に返済を最優先してもらう

2.【情報】金融機関の通知が、直接「自宅(元妻)」に届くよう工夫する

 多くの元夫婦が怠りがちですが、実務上極めて重要なステップです。

金融機関からの書類の送付先が元夫の新居となると、元夫が滞納していても元妻は全く気付かない可能性があります。

万が一の「最初の警告」を最速でキャッチできるよう、金融機関からの通知が自宅(元妻が住む)に届く状態を作ることが必須です。

金融機関への連絡は要注意!「居住義務違反」と住所変更のジレンマ(タップで開く)

 要注意なのは、金融機関に対して正直に「離婚して夫が出て行くので、通知を妻に送ってください」と申し出ても、応じてくれないという点です。

本人が居住することを前提とした住宅ローンでは、「主債務者が住まなくなった」事実は契約違反(居住義務違反)になります。

ただし実際には、離婚などの事情を考慮して契約違反による一括返済を求められるケースは少ないですが、実務上の大きなジレンマが生じます。

  • 夫が住所変更をしない場合(郵便物を自宅のままにする)あるいは離婚の事実を伏せたままの場合:「元夫宛の住宅ローンに関する郵便物を元妻が確認する」という、本来はグレーな状態になります。
    ※ トラブルを防ぐため、上記については離婚時の取り決めで事前に合意しておく。
  • 夫が新居へ住所変更をした場合:今度は、督促状などの重要な通知がすべて夫の新住所へ行ってしまうため、家に住み続ける側(元妻)がローンの返済状況をまったく把握できなくなってしまいます。

このジレンマに対して、最近の実務では、ネットバンキング(マイページ)のログイン情報を元夫婦間で共有し、元妻がいつでも返済状況を確認できる仕組みを「離婚時の条件」として取り決める。

あるいは、毎月「引き落とし完了画面のスクリーンショット」をLINEなどで送るというルールを徹底させる手法が非常に有効です。

これなら、金融機関との不要な摩擦を避けつつ、情報がブラックボックス化するリスクを防ぐことができます。

規約の建前(本来ログイン情報の第三者への開示は規約違反)と、連帯保証人としての自己防衛の現実。

このバランスをどう取るかこそが、破綻を防ぐための実務の知恵と言えます。

金融機関からの通知は重要事項

3.【期限】いつまで住むのか、明確な期限を決める

住宅ローンの連帯保証人リスクを抱え、子供の高校卒業までの5年間を今の家で過ごす出口戦略を考える元妻のイラスト(心の声:あと5年で子どもが卒業)

 本来、元夫名義の家に元妻が住み続けること自体、「いびつな居住実態」と言わざるを得ません。

そのため、やむを得ない事情があるケースを除いては、できるだけ早くこの状態を解消するのがベストです。

どうしても今すぐの退去が難しい場合、あらかじめ「期間を限定」することで、連帯保証人リスクを軽減させることが重要です。

 例えば、子供が高校を卒業するまでの「5年間は今の家に住み続ける」、卒業と同時に家を売却して連帯保証人を清算するといった、明確な期限と出口戦略を元夫婦間で共有し、合意しておくことが不可欠です。

先延ばしにせず、あらかじめ終わりを決めておくこと。

そして、万が一元夫の返済が滞りそうになった時には、感情を排除して即座に売却の話し合いができる関係性を保ち続ける覚悟が必要です。

連帯保証人の関係が解消されるまでは互いに努力が必要

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連帯保証人のまま離婚するとき重要な2つの決め事!

連帯保証人のまま離婚する際に守るべき「2つの決め事」

 明確に終わりの期間も決められずに離婚してしまう夫婦も少なからず存在します。

そのようなケースで連帯保証人のまま離婚する場合、将来のトラブルを最小限に抑え、あなたの身を守るために守るべき「2つの決め事」があります。

〈2つの決め事〉

  1. 債務総額の減少
  2. 返済情報の共有

決め事1:繰上げ返済による「「債務総額の減少」に努める

 連帯保証人で元妻のリスクの大きさは、住宅ローンの残高に比例します。

ローンの残高を1円でも早く減らし、アンダーローン(売却価格>ローン残高)の状態に近づけることが最大の防御策です。

毎月2万円を通常の返済に上乗せした場合の効果をシミュレーションしてみましょう。

〈繰り上げ返済シュミレーション〉

【基本条件】
ローン残高3,000万円/残期間30年/金利1.0%/通常の毎月返済:約96,500円

比較項目繰上げ返済「なし」毎月2万円の繰上げ返済【効果・差額】
毎月の支払額96,500円116,500円+20,000円
実際の完済期間30年(360ヶ月)約24年(288ヶ月)【約6年】の期間短縮
総利息負担額約474万円約372万円【約102万円】の利息削減
連帯保証人リスク30年間継続24年で消滅リスク期間が6年短縮

毎月わずか2万円を協力して上乗せするだけで、連帯保証人としてリスクに晒される期間が「6年間」も前倒しで消滅します。

実際には、毎月となると手間なので年1回、24万円を繰り上げ返済するなども有効です。

オーバーローン状態を早く脱出すれば、いつでも不動産を売却して、連帯保証人リスクを消滅させる状態を早く作れるため、心のゆとりが全く違ってきます。

日々の努力でリスクを軽減

決め事2:お互いの連絡を絶たず「返済情報の共有」をする

 先ほど「条件2:金融機関からの通知が、直接「自宅(元妻)」に届くように工夫すること」でネットバンキングの共有について触れました.

ここではさらに踏み込んで、なぜそこまで徹底して情報を共有しなければならないのか、その「本当の理由」をお伝えします。

返済情報の共有は、なぜ重要なの?

連帯保証人トラブルの多くは、元夫の滞納を数ヶ月間まったく知らされず、金融機関から通知が届いて初めて事態を把握するという情報の遮断にあります。

多くの金融機関では、住宅ローンを3〜6ヶ月滞納すると、保証会社へ一括請求(代位弁済)をする手続きを進めてしまいます。

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恐ろしいのは、主債務者である元夫が滞納を始めても、金融機関から連帯保証人へ「即連絡が来るわけではない」という点です。

 元夫が滞納し、3〜4ヶ月が経過した段階でようやく連帯保証人に連絡が来ても、その時にはすでに数ヶ月分、そこから滞納を解消するのは極めて困難

さらに、そのまま代位弁済が実行されてしまえば、全額一括返済を求められるため、事態を修復することは完全に不可能になります。

つまり、「金融機関から連絡が来た時点ですでに手遅れ」というのが、連帯保証人の最も受け入れがたい現実です。

このような事態を防ぐには、お互い疎遠にならずに3ヶ月に1度程度、連絡を取り合う。

あるいは、最低でも「年末の残高通知」や「引落とし画面のスクリーンショット」をLINEで送らせる、といった具体的なルール決めが、有効な防衛策になります。

その上で約束通りに返済情報が届かなかったりすれば、それは何かが起こった可能性を早期に察知する合図にもなります。

異変があれば早めに察知する

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当事務所ではこんな解決事例もあります!

 離婚後も「完全に連帯保証人の立場から外れて、安心して住み続けるための具体的な方法」については、こちらの記事を参考にしてください。

内部リンク:「元夫の連帯保証人から外れ自宅に住み続ける方法とは!?

離婚と任意売却どっちが先なの?

離婚前の任意売却は後のトラブルを未然に防ぐ手段

 住宅ローンが残っており、しかも売却してもローンを完済できない「オーバーローン」の不動産である場合、「離婚と任意売却」では、どちらを優先させるべきでしょうか?

離婚と任意売却は、どちらが先?

大きな決断を伴いますが、断然「離婚の前に任意売却を済ませる」が、後のトラブルを未然に防ぐ最善の方法です。

離婚後は元夫が「非協力・音信不通」になるリスクが激増する

 理想を言えば、離婚と同時に自宅を売却して住宅ローンを清算するのがベストです。

ただし、実際に決断できるご夫婦は多くありません。

それでも、問題を先送りして離婚を優先してしまうと、以下のような理由によって任意売却そのものが不可能、あるいは極めて困難になるリスクを抱えております。

〈生じるであろうリスク〉

  1. 任意売却を進められるのは「所有者」のみ
  2. 音信不通・感情的もつれによる拒絶

1.任意売却を進められるのは「所有者」のみ

 自宅が元夫名義である場合、売却の権限があるのは元夫だけです。

離婚後に元夫が滞納を始め、自宅が競売にかけられそうになっても、住んでいる元妻の意思だけでは任意売却の手続きを進めることはできません

他人(元夫)の不動産は売却できない

2.音信不通・感情的もつれによる拒絶

 離婚後、元夫が別の場所で新しい生活を始めたり、新しい家族を持ったりすると、元の自宅への関心は急激に薄れます。

関係性が悪化していれば、任意売却への協力を拒否されるケースも珍しくありません。

最悪の場合、連絡すら取れない音信不通状態になり、実務上完全にお手上げになることもあります。

任意売却を拒否されれば完全にアウト!

元夫にすれば競売すらも楽と感じる

 元夫にすると元の自宅が競売になろうが、自分は別の場所に住んでいるため気になることもありません

むしろ「裁判所が処分する競売は楽」とすら考えてしまいます。

しかし、競売の対象となっている家に住み続け、しかも連帯保証人として残債の請求も受けることになる元妻や家族の精神的な負担は相当なものになります。

元夫には競売の影響は皆無

離婚前の売却を阻む4つの壁への向き合い方

 離婚前に自宅を売却しようとする際、夫婦間では以下のような「売却したくない理由」が先行し、決断を鈍らせます。

しかし、これらから目を背けて先送りすることが、最大の破綻原因となります。

〈売却したくない4つの理由〉

  1. オーバーローン(売っても借金が残る)
  2. 子供の学区(転校させたくない)
  3. 住環境の変化への抵抗(住み慣れた場所を離れたくない)
  4. 共有名義の清算が困難

1.オーバーローン(売っても借金が残る)

 不動産会社に査定を依頼した結果、売却価格がローン残高を下回ることが発覚すると、「現金の持出しができず売れない」と諦める、または先延ばししてしまいます。

しかし、この時点で任意売却を決断し夫婦連名で取り組むべき明確なサインです。

オーバーローンなら尚更早期に対応

2.子供の学区(転校させたくない)

 親として子供の環境を変えたくない気持ちは当然です。

離婚前の段階であれば、子供の学区内に限定して、離婚後の身の丈に合った適切な賃貸住宅を計画的に探す時間が確保できます。

ただし、地方では同じ学区に賃貸住宅が少ないなど、現実的には難しいケースもあります。

今後を考えれば思い切って転校の決断も必要となる状況です。

近隣の転居先が無ければ転校も視野に!

3.住環境の変化への抵抗(住み慣れた場所を離れたくない)

 ご近所づきあいなどもあり、住み慣れた環境から離れるのも大変不安です。

しかし、元夫名義の家に連帯保証人のまま住み続けることは、いつ追い出されるか分からない、極めて不安定な状況です。

離婚を機に住環境も含め、新たなスタートを切る方が、長期的に見て遥かに安全です。

新生活の早期安定を目指す

4.共有名義の清算が困難

 夫婦共有名義で自宅を持っている場合、離婚後の清算で揉めてしまうことも予想されます。

先に書いた、1.オーバーローン(売っても借金が残る)の影響で売却がネックになっているケースが多くなります。

自宅が共有であるならば、まずは離婚届を提出する前に「任意売却」で手放し清算することこそが、本当の意味での離婚成立(人生の再スタート)であるという認識を持ってください。

共有ならば尚更先に清算が必要

主債務者(元夫)が自己破産しても連帯保証人は自己破産できない場合も

主債務者の元夫が自己破産したら、連帯保証人はどうなるのか?

住宅ローンと連帯保証人が問題となる現場において、大変多くの方が気になっています。

 主債務者が自己破産すると、残っている住宅ローンの残債は、すべて連帯保証人へ請求されます。

この様なケースでは連帯保証人の元妻も返済が困難なため、自己破産してしまうと考えるのが一般的です。

しかし、「自己破産を選べない事情」を抱える方もたくさんいます。

〈自己破産しない理由〉

  • 手放したくない不動産を所有している場合
  • 自身の仕事の都合上、破産手続きによる資格制限を避けたい場合
  • どうしても自分名義の一定の資産(預貯金や車など)を守りたい場合

主債務者は自己破産できても、連帯保証人は事情によって自己破産を選べず、元夫の借金を1人で背負って生きていく覚悟を迫られるリスクもあります。

元夫の自己破産こそ任意売却で債務削減を

 自己破産を選べない連帯保証人は、元夫の破産管財人(弁護士)の要請や金融機関の請求にどう対処すべきでしょうか?

残された道は、夫名義の自宅を早々に破産管財人と協力して任意売却で手放すことです。

元夫名義の家であっても、破産管財人と協力して任意売却を成立させれば、残債を減らし今後の生活の範囲内で無分割返済していく道が開けます。

元夫の自己破産に巻き込まれた方へ

 当事務所の実例で、「元夫が自己破産したものの、妻がどうしても『親から相続した大切な土地』を守るために、破産管財人と交渉の末に任意売却を成功させたエピソード」を別記事で解説しています。

ご自身やご家族の大切な財産を守り、自己破産を回避して人生を再スタートさせるた流れは、こちらの記事を参考にしてください。

内部リンク:「【元夫が自己破産】連帯保証人の元妻は任意売却はできる!?

連帯保証人は任意売却の同意を拒否すべきではない理由

 住宅ローンの滞納が本格化すると、元夫から家を「任意売却したいので、連帯保証人の同意書にサインをして」と求められる局面もあります。

元夫への怒りや不信感から、「滞納したのに、なぜ私が協力するの?」と、同意を頑なに拒否したくなるお気持ちは痛いほど分かります。

しかし、連帯保証人が任意売却の同意を拒否することに、メリットはありません。

感情に任せて拒否し続けると、以下のような致命的なリスクを自ら背負うことになります。

〈任意売却を拒否した際のデメリット〉

  • 拒否=競売確定:任意売却ができなくなれば、金融機関は競売となります。
  • 残債の返済を拒否(競売のツケ):競売後も残債があれば請求されます。
     元夫による残債の返済にも期待できないため、連帯保証人の元妻へ全額が請求される。
  • 元夫の自己破産:売却を拒否された元夫が自己破産を選択、残った借金は連帯保証人の元妻へ請求

過酷な現実ですが、連帯保証人にとって、任意売却への同意は相手を助けるためではなく、「自己防衛策」なのです。

同意書へのサインに迷っている、拒否したい方へ

「連帯保証人には売却の主導権がない」という厳しい現実や、拒否し続けた結果として待ち受けるさらなるリスクの詳細については、別記事で詳しく解説しています。

感情論ではなく、実務的な観点から「なぜ協力することだけが唯一の逃げ道なのか」の本当の理由を、こちらの記事でご確認ください。

内部リンク:「連帯保証人が任意売却の拒否はリスク大!協力あるのみ・主導権なしの現実

離婚時の住宅ローン・連帯保証人問題は「早期の現状把握」が必須

 住宅ローンと連帯保証人の問題は、離婚という人生の大きな転機において、最も解決が難しく、後々までトラブルを引きずりやすいテーマです。

一度引き受けてしまった、連帯保証人の過去を変えることはできません。

「外れないのであれば、どう自分を守るか」を見極めることは今からでも可能です

任意売却の現場に20年以上携わってきた経験から断言できますが、住宅ローンや連帯保証人の問題は、「滞納が始まる前」「離婚届を出す前」など、早めに行動するほど、選べる選択肢が多くなります。

元夫婦間だけで話し合おうとすると、過去の遺恨から感情的な押し付け合いになり、貴重な時間を失い手遅れになるケースが後を絶ちません。

現在の返済状況や将来のリスクに不安がある場合、一人で抱え込まずに任意売却の専門家など住宅ローントラブルに精通する者へ一度ご相談ください。

FAQ:よくある質問

元夫へのあてつけで、任意売却の同意を拒否したらどうなりますか?

 拒否することは自由ですが、最終的に自分自身の首を絞める結果になります。

同意がなければ自宅は競売にかけられます。

その結果、競売後に残った借金(残債)を元夫は返済しないことは目に見えており、そのツケはすべて連帯保証人へ請求され続けます。

また、元夫が自己破産を選んだ場合、借金の返済義務がすべて連帯保証人の元に重くのしかかるのです。

感情的なあてつけの代償は、すべて「自分自身の借金の金額」として跳ね返ってきます。

主導権がない連帯保証人にとって、任意売却への協力は相手のためではなく、「自分の生活を守る防衛策」と割り切ることが大切です。

内部リンク:「連帯保証人が任意売却の拒否はリスク大!協力あるのみ・主導権なしの現実

主債務者が滞納を始めたら、連帯保証人の信用情報(ブラックリスト)にも傷がつきますか?

 はい、確実に傷がつきます。

主債務者が滞納を続けば、連帯保証人・連帯債務者の信用情報機関にも「事故情報(異動情報)」が登録されます。

その結果、連帯保証人もクレジットカードの利用停止や、新たなローン契約が一切できなくなります。

任意売却を専門家に依頼すれば、「連帯保証人には一切請求しない」という約束を銀行に認めさせることはできますか?

 結論から申し上げますと、そのような約束を取り付けることは100%不可能です。

銀行や保証会社などの債権者は、連帯保証人に対して全額の請求権を持っています。

返済不能による任意売却という異常事態において、銀行が請求できる権利を放棄するような書面を発行することはあり得ません。

ただし、残債の返済において、主債務者が誠実な返済計画を履行している間や、連帯保証人に全く資産・余力がない場合など、連帯保証人への強硬な取り立てを一時的に控えてくれるケースは存在します。

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この記事を書いた人

小田嶋譲のアバター 小田嶋譲 代表取締役

 有限会社 O&Trade代表 大学卒業後、不動産会社と譲渡債権回収の金融機関での勤務経験を経て独立。
競売間近の自営業者の不動産担保ローンや不動産投資の失敗による相談、そして、住宅ローンの滞納や住宅ローンによる老後破綻など、『お金と不動産の専門家』として難易度の高い任意売却に精通し、「不動産に関わるお金の悩みの解決」に取組んでいます。
「ADR」と呼ばれる法務大臣認証の裁判外紛争解決機関(一社)日本不動産仲裁機構の調停人としても登録しています。

詳しいプロフィールは、下(左)のリンクボタンからどうぞ。

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