任意売却歴15年の知見がつまった

コラム
「任意売却大全」

連帯保証人は任意売却を拒否してメリットはあるか?

 身内や離婚した元夫、或は知人の住宅ローンの連帯保証人となった方の元へ、主債務者(ローンを借りた本人)から自宅を任意売却するので協力してほしいと連絡が来たら、協力するべきか真剣に悩むと思います。

では、任意売却の協力を拒んだ場合、連帯保証人として何かメリットはあるのでしょうか?

任意売却に協力する・しないは連帯保証人の自由

 主債務者に他に資産がある場合や不誠実な任意売却を企んでいない限り、連帯保証人が任意売却を拒否することにメリットはありません。

主債務者が連帯保証人に対して任意売却の協力を要請するのは、もう既に住宅ローンの返済が困難になり、自宅を手放さなければならない状況に陥っていることを意味します。

つまり、あなたが連帯保証人となった主債務者の自宅は任意売却しなければ、金融機関が競売の申立てへと進む一歩手前と考えられます。

その様な状況下でも、連帯保証人は任意売却に協力することも、或は拒否することも可能です。

しかし、任意売却を拒否しても特にメリットは無く、むしろ任意売却を拒否された主債務者の自宅は競売となるため、その後の人間関係が破滅してしまうのは間違いないでしょう。

本来、主債務者が自身の自宅を任意売却するのに連帯保証人の協力(同意)は必要ないのですが、金融機関が連帯保証人に対しても同意を求めるため、協力してもらわなければ任意売却できない状況になります。

残債には要注意

 連帯保証人が1つ注意しなければならないのが、任意売却に協力しないで競売となった場合、運よく住宅ローンの残りが無くなれば主債務者に遺恨は残しますが、借金は無いため連帯保証人としての責任は消滅します。

しかし、残債があれば、ことはそう簡単には済まされず、むしろ苦しい立場に立たされるかもしれません。

競売後に残債があると

 自宅の任意売却を希望しても、連帯保証人に拒否され競売となれば、主債務者としても連帯保証人になってくれた恩義など忘れ、むしろ恨みを覚える程でしょう。

そのため競売後に残債があれば、主債務者は連帯保証人にも請求されることを承知の上、金融機関からの請求に対しても無視し続けたり、一切取り合わない事態も予想されます。

また、何もためらわず自己破産してしまうことも考えられます。

金融機関からすれば主債務者が自己破産した場合、連帯保証人に請求するのは当然で、そもそも返済が滞った時点で、連帯保証人に請求しても何も問題とはなりません。

連帯保証人が任意売却を拒否するときは覚悟が必要

 連帯保証人が任意売却を拒否するときは、競売後の残債の対処を覚悟しなければなりません。

もちろん、連帯保証人が協力した任意売却でも競売でも、残債があれば連帯保証人にも請求されるのは当然ですが、その場合、できる限り主債務者が返済に努め、連帯保証人に対しての請求は極力抑えてもらうよう、金融機関にお願いできるケースもあります。

しかし、連帯保証人が任意売却を拒否した結果の競売では、主債務者の協力は一切期待できないため、残債が無くなるまで連帯保証人だけで対応することが必要になります。

金融機関から見ると同じ債務者

 連帯保証人と主債務者を金融機関の立場で見れば、どちらも同じ債務者でお金を貸した相手となります。

そのため1つの借金でも連帯保証人と主債務者の2者に対して請求でき、連帯保証人に対して遠慮する必要もありません。

連帯保証人と主債務者の関係で大切なのは、借りたお金をどちらが消費したかは関係なく、背負ってしまった借金をどの様に協力して対処するかが重要となり、両者が対立することに何も利点はありません。

※ 突然、金融機関から連絡があった場合は『連帯保証人が返済の請求をされたときの対処』の記事をご参照下さい。

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