任意売却歴15年の知見がつまった

コラム
「任意売却大全」

好条件の買取りは金融機関に悪条件の任意売却となる可能性

 マンションにお住まいの方で、出張相談した時の話です。

債権者は旧住宅金融公庫、既に競売の申立てもされ、もう任意売却か競売は避けられない状況のため、次の引っ越し先の目星もつけ、しっかりと現実を受け止めていました。

そして、任意売却を依頼する業者とも何社かと接触しており、数日後に決定するとのことで相談を終了しました。

後日、お約束の日に連絡すると『好条件で直接買取ってくれる業者さんがいるので、そちらに決めました』との話でした。

ご本人が決断した事なので、詳しい話は聞かずに電話を終えました。

買取業者の罠にはまったか!?

 しばらくの間『好条件で直接買取り』が少し気になっていました。

数か月後、裁判所の事件番号も伺っていましたので調べてみると、気の毒なことに競売で落札されていました。

何があったかは分かりませんが、任意売却が不成立であったことは確かです。

好条件で買取りとは、高額で買取ってくれて残債を減らせることなのか?

はたまた、売買金額の他に引っ越し費用のような金銭を債権者に内緒で用意してくれることなのかは不明ですが、買取り業者は転売を目的に購入するのが普通です。

仮に任意売却が成立しなければ、買取業者にとっては、ただ不動産が1つ買えないだけで、多少の手間で済みます。

しかし、本気であてにしていた所有者にとって、自宅が競売で落札されてしまうと、後悔しても後戻り出来ません。

金融機関にとって悪条件では成立しない

 そもそも買取り業者の購入金額は、相場より幾分低くなければ事業として成り立ちません。

住宅金融公庫の業務を継承した住宅金融支援機構が認める売買価格と折り合いがつかなければ、買取り業者の購入は不可能です。

このあたりの事情を理解していたのかも不明ですが、結果的には競売です。

任意売却は人様の財産を売却するお手伝いをして報酬を頂く仕事です。

お客様に信頼されることが第一で、任意売却業者の選択もお客様の意思です。

お客様にとって好条件が金融機関にとっては悪条件の場合もあります。

そうなると任意売却の成立は難しく、競売の申立て後であれば時間を無駄にはできません。

やはり、競売が目前に迫る状況下でも業者の選択は冷静な判断が必要です。

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