任意売却歴15年の知見がつまった

コラム
「任意売却大全」

なぜ任意売却か?逆の立場で考えればハッキリすること

 住宅ローンやアパートローン、その他の不動産担保ローンの返済が困難になったとき、任意売却が有効な手段となる説明を見聞きするかもしれません。

それでも、任意売却はローン残高よりも低い金額で不動産を売却するため、なぜ金融機関は損をしてまで協力してくれるのか?

今ひとつピンと来ない方もいるでしょう。

そこで、今回は立場を入替え、金融機関側から見た、任意売却を認める理由を説明したいと思います。

お金を貸した側はどうしたいのか?

 逆の立場で考えるため、住宅ローンが払えなくなった人がいると仮定して、金融機関はどうしたいか?

なかなか金融機関側の視点で考えるのも難しいので、まず自分自身で誰かにお金を貸していると想像して下さい。

友人に10万円を貸して、月々1万円の10回払いで返済してもらう約束をします。

しかし、5回返済、その後は返済がストップ。その時、どう思うでしょうか?

1 返済がストップして1~2か月程度なら分割での返済を再開して欲しい。


2 3か月以上も返済がストップするなら、もう全額一括返済して欲しい。

 人それぞれ感じ方も違いますが、分割での返済を継続するか、約束と違うので、すぐにでも全額返して欲しいと考えると思います。

では、話を金融機関に戻します。

金融機関も考え方としては全く一緒です。

担保の不動産をどうするのか?

 上記の友人に10万円貸したのと金融機関とで決定的に違うのは、住宅ローンの場合は不動産の担保が有る点に尽きます。

当然、金融機関も分割での返済ができないなら、全額一括の返済が希望ですが、それができないことも想定済みです。

しかし、住宅ローンは不動産を担保にお金を貸しています。

従いまして、返済がストップしたら担保の不動産をお金に換えて、貸付金を回収する方法が残されております。

金融機関は不動産を自由に売買できない

 ところが金融機関は不動産を担保にしていても、所有者の意志に反して自由に売買することは認められていません

そのため、担保の不動産を売却するには、所有者に売って下さいと頼むか、それ以外の方法として、競売により強制的に処分させるしか残されておりません。

ここまで見てみると、お金を借りた側が返済しないのに、貸した側が『不動産を売って返して下さい・・・』とお願いするのは筋が通らない、自分なら即競売の申立てを行うと考える方もいるでしょう。

その考え方も間違ってはいないのですが、ここで大きな問題が発生します。

競売の費用は誰が負担するのか?

 実は裁判所に担保不動産の競売を申立てるには、貸した側が多額の費用を負担する必要があります。

もちろん競売の結果、貸した金額すべてが回収できて、更に余剰があれば、競売の申立て費用も回収可能ですが、貸出金額に満たないケースがほとんどなので現実的ではありません。

ただでさえ、貸したお金が戻ってこないのに、更にお金を掛けなければ、競売の申立てができません。

競売は費用面でも楽ではない

 不動産の競売申立に費用が掛かることは、分かりましたが、では、その費用は一体どれくらいでしょうか?

申立てる裁判所により差はありますが、不動産競売の申立てに関して、少なくとも70万~80万円程は必要になります。

お金を貸した側から見ると、この国の制度は一体どうなっているのだと、文句の一つも言いたいでしょう。

しかも、競売に関しては落札されるまで価格は分からず、かなり不安の大きい部分でもあります。

任意売却は金融機関も好都合

 ここまで見てくれば、住宅ローンや他の不動産担保ローンが払えなくなったとき、自ら進んで任意売却を申し出ることが金融機関にとって、どれだけ有り難いことか良く分かると思います。

また、競売と違い早く買手が決まれば、その分回収も早く済みます。

競売では申立後、軽く6か月は必要となるため、時間と費用を合わせ見ても、任意売却は貸した側にも都合の良い手段なのです。

それゆえ金融機関は任意売却が可能ならば、全額回収に満たなくても応じてくれる理由が理解できると思います。

競売申立後の任意売却は簡単には認めないことも

 一昔前ならば、競売の申立後に任意売却を希望するのは、当たり前の時代でした。

しかし、現在では任意売却についての情報も比較的容易に集められるため、競売の申立て前に任意売却で処理することが普通になりました。

逆に競売の申立後に任意売却を申出ても、金融機関から見れば何を今更言っているの・・・

売却金額次第ですが、もう競売で処分しますからと断られてしまうことも、あり得ます。

そのため、競売よりも任意売却を希望するならば、競売の申立前に行動することが重要なポイントとになります。

住宅ローン、アパート・マンションローン、他の不動産担保ローンの返済でお悩みの方は、一刻も早く相談することをお勧めします。

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