任意売却歴15年の知見がつまった

コラム
「任意売却大全」

リースバックができる人・できない人の違いは何?

 リースバックの希望者は以前よりも増して非常に多く、その反面リースバックの希望を叶える方が極少数なのは、相変わらずといった感じです。

リースバックについて詳しい説明は省きますが、家を買取ってそのまま貸してくれる者がいれば成立するので、仕組み自体はとてもシンプルなのですが・・・

リースバックが成立するかは別の話となります。

リースバック投資家の判断基準

 リースバックが成立するには家を買取り、そのまま貸してくれるリースバック投資家(以下、投資家)の対象案件となるか!?

その点が成否を分けるポイントになります。

本来であれば、リースバックしてもらう側は賃料を支払い、投資家はリターンを得る仕組みなので、どちらも立場は対等となります。

しかし、現実にはリースバックの希望者は、投資家の『お眼鏡にかなう案件なのか・・・』のような状態です。

投資家の注目するポイントは、おおむね以下の3点です。

リースバックで投資家の見るポイント

1.不動産の資産価値

2.得られる賃料

3.借り手の状況

1.不動産の資産価値

 最初の入居者が退去すれば、別の人に貸す、又は売却も検討します。

売却の際、買い値よりも大幅な減額となってはひとたまりもありません。

投資家にとってリースバックの入口となる買取金額について、資産価値が十分にあるか慎重に検討します。

2.得られる賃料

 投資家はリースバックで受取る賃料がリターンとなります。

地域性や建物の築年数、その不動産の特性にもよりますが、利回りで10%前後は確保可能か?

ある程度のリースバックの目安です。

また、リースバックが終了しても次の借手を想定した場合、どの程度の賃料で貸せるか?

リースバック時の賃料が、相場と大きくかけ離れていないことも要件となります。

利回り10%とは、買取価格が賃料10年分、家賃が月々10万円(年間120万円)としたら1200万円が買取価格となります。

3.借り手の状況

 リースバックで貸し付けるにしても、借手が無理なく賃料を払えるだけの経済的な余裕があるか?

借手に対して、安定した収入が求められるのは当然です。

賃貸住宅への入居時の審査と考えると分かり易いかと思います。

リースバック案件としての条件をクリアする

 最低限、上記の3点は投資対象として見ることができる案件なのか?

投資家が判断する、リースバックの条件と言えるでしょう。

最大要素は残債の解消

 そして、この3条件にプラスして、実際はもう1つ、一番重要な要素があります。

それは、自宅をリースバックで売却するには、住宅ローンや他の不動産担保ローンを完済する必要があります。

従いまして、投資家を対象としたリースバックを検討するならば、売却に伴い残債が生じてしまう任意売却のケースでは、ほぼ成立は困難であると認識して下さい。

逆に住宅ローンを滞納して任意売却に至る場合でも、リースバックの売却時に完済できれば可能性は十分にあります

インターネット上で目にするリースバックの成功例では、任意売却に伴う残債の問題には触れていないケースがほとんどです。

リースバックは借金の完済が要件

 リースバックを希望して、簡単に話しがまとまる方というのは、住宅ローンや他の不動産担保ローンの返済については、問題なく完済できる方となります。

逆にリースバックが成立しない方は、ほぼリースバック時の買取価格では返済しきれない借金を抱えている状態です。

リースバックが成立する方は、借金に苦しんでいてもリースバック時の売却によって借金苦から解放される方と考えて差し支えありません。

リースバックの成立 = 借金完済

残債が生じてもリースバックを成立させる方法は!?

 住宅ローンが返済できなくなり、任意売却しても完済は難しい場合、リースバックの道は完全に断たれてしまったのかというと、必ずしもそうではありません。

たとえ残債が生じても任意売却可能な価格とは、債権者(お金を貸している金融機関)が認めた売却価格です。

つまり、債権者が認める価格で購入を検討してくれる投資家が見付かれば、リースバックは実現できます。

しかし、その様な上手い話は、あり得ないと考えるべきです。

唯一可能性があるのは損得勘定を抜きにして、あなたの置かれている状況を理解し、助けてくれる協力者がいるならば、まだリースバックの可能性が残されています。

しかしながら、そのまた先にはリースバックで買取る購入資金の壁があり、簡単には用意できない方がほとんどです。

その壁を乗り越えて、やっとリースバックの道が見えてくるというのがリアルな現実です。

任意売却で残債が生じてしまうにも関わらず、リースバックを成立させる場合、必ずや協力者の存在は欠かせません。

損得勘定を抜きにしたリースバックの協力者とは、具体的には身内が大半を占め、中には友人が助けてくれるケースもありました。

少ない可能性ですが、そこまでお願いできる協力者が見付かれば、検討の余地はありますので早めの相談をお勧めします。

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