リースバックの大手も任意売却は原則審査不可はなぜ?

リースバックの大手も任意売却は原則審査不可はなぜ?

 フランチャイズ展開もしている不動産会社のリースバックの広告をよく見かけるようになりました。

年間の問合わせ件数も、相当な数ではないかと想像できます。

相続で揉めないための現金化や老後の生活資金調達等、高齢化社会のニーズに合ったビジネスプランであり、リースバックを検討される方が非常に多いことが伺えます。

みなさん上手に活用していると思われます。

それでは住宅ローンが払えなくなり、リースバックを検討したならば、希望するようなリースバックは成立するのでしょうか?

住宅ローンが払えなくなった方は、自宅を任意売却せざるを得ない方も多く、任意売却を検討されている場合「リースバックの大手も任意売却は原則審査不可」とされています。

なぜでしょうか?

その辺りの深い事情をFP&不動産コンサルの有資格者が解説します。

任意売却を検討されている方は大切な時間をムダにしないためにも、是非参考にして頂けたらと思います。

目次

家賃の支払いも困難になることが予想されるため

 リースバックの大手といえば、一番に名前が挙がるのが「HOUSE DO」ではないでしょうか!?

HOUSE DOのウェブサイト ハウス・リースバックには「よくあるご質問」のページがあります。

実はその中の1つに、以下の記載がありますので引用させていただきます。

任意売却を考えているのですが、そういった物件でも取り扱いは可能でしょうか?

住宅ローンの返済が難しくなった場合に任意売却の必要性が出てくると思いますが、その場合は家賃のお支払いも困難になることが予想されるため、原則は審査不可とさせていただいております。

HOUSE DO ハウス・リースバックよくあるご質問より引用

リースバックの大手が任意売却を検討中の方は原則審査不可、その理由は家賃の支払いも困難になることが予想されるとしております。

やはり上場企業だけあって、きちんと説明されています。

非常に理由が明確です

任意売却が不可の理由は家賃滞納を想定

任意売却と併せてリースバックを希望する者が多い

 わざわざ、ウェブサイトに載せる理由は、住宅ローンが払えずに困った方が問合わせる件数も、相当数に上るのではないかと考えらえます。

このことが意味するのは、任意売却を検討中の方は住宅ローン等の残債が多くあり、リースバックで売却しても手元に現金が全く残らない方と予想されます。

そのような状況では、リースバック成立後の家賃の支払いも難しくなるため「お断りします」ということです。

自宅の売却額が残債にも満たない任意売却の場合、そもそもリースバックの顧客としては相応しくないと見るのが自然です。

リースバックに相応しくない問合わせに、人員を割いて対応するのは企業ならば、なるべく避けたいものです。

そのため、あえて最初から「任意売却を検討中の方はリースバックの審査は原則不可」としているのだと勝手ながらに想像してしまいます。

任意売却ではリースバックの対象とならない可能性大

任意売却とリースバックを併せる希望者が多い理由

 リースバックの大手が任意売却は原則審査不可としているのに、任意売却を検討中でリースバックも希望する者が多いのには理由があります。

特にインターネット上の情報収集によるものではないでしょうか!?

インターネット上でリースバックの情報提供しているサイトの目的は、大きく2つに分けることができます。

〈リースバックの情報提供の目的〉

  1. リースバック対象者の集客
  2. 任意売却対象者の集客

それぞれ、順番に見ていきましょう。

1.リースバック対象者の集客

 「HOUSE DO」のように純粋にリースバックを事業化して取り組んで集客しています。

その結果、どの様な顧客が対象となるのかも明確しております。

また、リースバックでのトラブルを避けるため国土交通省「住宅のリースバックに関するガイドブック」の案内ページもきちんとリンクされています。

リースバックの対象者が明確

2.任意売却対象者の集客

 住宅ローンが払えなくなり任意売却を検討される方は、そもそも自ら希望して自宅を売却したい訳ではありません。

そのため、引越しも望んでいないためインターネット上で見つけたリースバックは、願ったり叶ったりの方法に見えてしまいます。

任意売却は必要だけど引越しは望まない」という要望にピッタリはまるのがリースバックだったのです。

「リースバックが成立する・しない」は関係なく、任意売却が必要とされる方の集客にはリースバックは優れたキーワードとなっています。

当事務所でも、リースバックに関連する記事は掲載しております。

しかし、任意売却を必要とされる方が容易にリースバックが成立するような内容には否定的な意見です。

そのため、任意売却とリースバックが容易に成立すると感じてしまうウェブサイトは、ほぼ任意売却対象者を集客するキャッチコピーと見て差し支えないでしょう。

もちろん、リースバックに期待して相談しても結果は言うまでもありません。

リースバックは任意売却のキャッチコピー

リースバックに期待しても現実は異なる

 住宅ローンが払えなくなり、子供の転校の問題等でリースバックを検討する方は多いのは事実です。

しかし、当事務所のホームページを見て、リースバックは無理な理由がきちんと理解できたと相談者はおっしゃいます。

任意売却にリースバックは馴染まないのですが、リースバックを前面に出せば、多くの住宅ローンの返済に困った方を集客できます。

その結果、インターネット上に任意売却とリースバックがセットになって氾濫してしまいます。

任意売却の対象者はリースバックを切実に願っているが・・・

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任意売却とリースバックは相容れない

 当然、少ない望みをかけて問合せても、具体的な話になれば『お客様のケースではリースバックは難しいです!』と簡単に断られ、任意売却しましょうと話をすり替えられてしまいます。

リースバックを希望して相談しても、もともと該当者ではないため検討段階ですらないのです。

実際のところ、仕組みを知れば任意売却とリースバックは、ほとんどのケースで相容れないことが分かると思います。

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任意売却とリースバックの組合せは困難と理解する

リースバックは残債と家賃が決めて

 以前の記事『リースバックの相談はどっちの業者にする!?』にあるように、リースバックがお勧めの業者もあれば、リースバックは条件が厳しいと両極端の業者が存在します。

リースバックの大手も任意売却は原則審査不可とされていますが、原則ですので可能なケースもあることになります。

その稀なケースは売却すれば残債を無くすことができ、尚且つ相場に照らし合わせた家賃がきちんと支払えるだけの能力があると見なされれば、おそらく可能となるでしょう。

上記の条件をクリアできれば、リースバック成立の可能性は格段に上がります。

任意売却後の残債はリースバック不成立の原因

リースバックと任意売却の相談先は?

 任意売却は必要だけど、住宅ローンも完済できそうなケースではリースバック成立の可能性はあります。

では、リースバックと任意売却を併せて希望する場合、どこに相談すればいいのでしょうか?

筆者の個人的な見解となりますが、あまりリースバックを前面にアピールしていないけれど任意売却に手慣れた不動産業者がお勧めとなります。

具体的には、インターネット上でも「任意売却とリースバックの組合せは難しい」と情報発信している業者が良心的と見て取れます。

それが現実だからです。

どうしても、任意売却には馴染まないリースバックをアピールしている任意売却業者は、避けた方が無難では・・・と考えてしまいます。

なかなか、任意売却の業者選びも難しいのですが、事前に少し知識を得るだけでも印象が変わってくと思います。

常にお伝えしたいのは、インターネット上で『都合のいいキャッチコピーには惑わされないで欲しい』ということです。

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リースバックの大手も任意売却は原則審査不可はなぜ?

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この記事を書いた人

小田嶋譲のアバター 小田嶋譲 代表取締役

 有限会社 O&Trade代表 大学卒業後、不動産会社と譲渡債権回収の金融機関での勤務経験を経て独立。最近では特に自営業者の不動産担保ローンや不動産投資の失敗による相談が数多く寄せられ、お金と不動産の専門家、FP宅建士として難易度の高い任意売却に精通し、不動産に関わるお金の悩みの解決に取組んでいます。

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