任意売却歴15年の知見がつまった

コラム
「任意売却大全」

任意売却の営業トークはこの3つ!

いきなり本題ですが、任意売却にも営業トークと呼べそうな表現があります。

説得力の有無は別ですが、電話相談で相手のペースに飲まれないよう注意して下さい。

特に競売との比較で強調されている3つを記載します。

競売は安くなる

引越し費用がもらえる

残債を一括請求される

当事務所も含め任意売却の依頼者がいなければ、仕事にならないので気持ちは理解できます。

しかし、相手の弱みに付け込み、過度に不安をあおるような言動は慎まなければなりません。

特に任意売却の相談者は自分の力だけでは解決できないため、悩み疲れて深刻な状況を他人に話しています。

ある意味、正常な精神状態ではない場合も考えられます。

上記に挙げた3つの営業トークについてある程度理解していれば、相談先の業者が任意売却に取組む姿勢が、どのようなものか判断する目安になります。

競売は安くなる!?

任意売却は市場価格で売れるので、競売より高く売れると説明されているのは、任意売却関連のウェブサイトでもよく目にします。

この点も、何とも言えないところですが、否定しづらい部分でもあるので、そこは良しとしておきます。

注意して欲しいのは、競売時の入札価格になります。

専門用語になりますが買受可能価額を持出し、その価格で落札されると錯覚するような説明をすることもあります。

買受可能価額の前に、競売の売却基準価額について理解が必要です。

競売では通常の不動産評価額(以下、市場価格)に競売特有のマイナス分(以下、競売のリスク)を差引き、裁判所が売却基準価額を決定します。

この売却基準価額は市場価格から、競売のリスクを考慮しー20%~ー30%の価格となっております。

買受可能価額とは

買受可能価額は裁判所が最低入札額を売却基準価額のー20%を下回らないようにと決めた金額です。

これ以上低い入札価格を裁判所が規制する金額で、いわば最低ラインとなります。

市場価格2,000万円のマンションを例に見てみましょう。

市場価格2,000万円に競売のリスクー30%

↓  ↓

売却基準価額1,400万円に-20%

↓  ↓

買受可能価額1,120万円(この金額から入札に参加可能)

※ 任意売却の相談者が所有し居住中の権利関係等に何ら問題の無い場合を想定しています。

いくら競売のリスクがあるとは言え、市場価格2,000万円のマンションが1,120万円で落札できるなら、入札希望者が殺到します。

あり得ないの一言で片付く話です。

売却基準価額の1,400万円ですら、落札は非常に難しいのが現実です。

つまり、売却基準価額や更には買受可能価額を持出し、競売の価格面で任意売却を勧めるならば、営業トークと言って差し支えないでしょう。

売却基準価額の落札も稀

売却基準価額以下で落札されるケースは、かなりの問題を抱えた不動産の場合となります。

仮に競売前に任意売却を希望しても、売出価格も相当低くなっていたと考えるのが妥当です。

競売より高く売れるとは限らない』の記事もどうぞ

引越し費用がもらえる

引越し費用については、競売になってしまうと落札者からもらうのは難しくなっているのは事実です。

だからといって、任意売却で必ず引越し費用を手にできる訳ではありません

また、引越し費用があったにしても、せいぜい20万~30万円が限度。

任意売却 or 競売 の選択基準にはならないと考えるのが普通です。

20万円もあれば大変助かりますが、その20万円で任意売却を決断すること自体現実的ではありません。

多額の引越し費用、或は多額のキャッシュバックを強調するのは、そもそも怪しいと見るべきです。

ちなみに引越し費用に関して、金融機関からもらえるお金ではありません。

任意売却の場合、金融機関が不動産の売却代金を回収するべきところ、一部引越し費用として回収ぜず、手元に残してくれるというのが正しい表現です。

残債を一括請求される

競売で落札された後は、残債の返済を一括請求される、更には残債の分割返済を認めてくれない等の説明も信ぴょう性に疑問が生じます。

まず、任意売却に至るには返済がストップして数カ月経過しております。

その後、期限の利益を喪失しているため、もう既に一括返済の請求がされています。

任意売却前であれば相当な金額になり、競売後の比較ではないでしょう。

競売後に初めて一括請求される訳ではありません。

任意売却の前に一括返済請求

また、競売後は残債の分割返済は認めてくれないような説明もあるようですが、残債の金額が数百万円以上となる方は珍しくありません。

分割返済を認めなければ、残債の回収見込みは、ほぼ¥0となってしまいます。

従いまして、競売後でも分割で返済してくれるならば、金融機関は大歓迎と言っても間違いではないでしょう。

任意売却は自分の意志

任意売却は言葉通りで、自らの意志で決定します。

そのため、任意売却を依頼する業者も自由に決められます。

不誠実な業者へ依頼してしまうこともありますが、間違いに気付き断るのも自らの意志です。

おかしいと感じたら他の業者へ相談してみるのも、後悔しない任意売却の第一歩になります。

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