任意売却歴15年の知見がつまった

コラム
「任意売却大全」

債権譲渡後のサービサーの回収方法を銀行は決められない

 飲食店の経営者から相談がありました。

店舗の建設費用が銀行と約束した返済ができなくなり、任意売却しなければ3か月後にはサービサーへ債権譲渡されるとのこと。

移転しないで営業継続を希望しています。

仮に店舗を移転してしまうと、固定客も失いかねず死活問題です。

また、その際は設備や内装のリフォームも必要で、繁盛しすぎて手狭になり移転するのとは訳が違います。

この様な状況では、費用の兼ね合いもあり、店舗の移転は容易ではありません。

債権譲渡後の対応はサービサー次第

 店舗移転の問題はさておき、銀行の担当者から飲食店の経営者に対し、次のような説明がなされたようです。

サービサーは競売に掛けず、分割での返済に応じてくれます

しかし、『債権譲渡するサービサーは入札で決めます』 との話もあったとのことです。

債権の回収方法はサービサーが決める

 入札の場合、不良債権に一番高値を付けてくれたサービサーへ債権譲渡するため、どのサービサーが買取るかは現時点で判明していません。

それなのに、銀行の担当者が債権譲渡後のサービサーの回収方法が何故分かるのか?

首をかしげてしまいます。

銀行は担保付きで債権譲渡するのに、サービサーに対して担保の処分を行わないよう注文を付けるなど不可能です。

もちろん飲食店の経営者も、その辺りを不審に思い相談してきた訳ですが・・・

相談者に対して提案できること

 では、相談者が銀行とサービサーで今後の対応を検討する場合、現店舗での営業を継続させることを考慮すると、以下になります。

現時点での対応


銀行は任意売却する・しないの返答待ち、任意売却しなければ3か月後にサービサーへ債権譲渡


○ リースバックで営業を続ける(任意売却)

リースバックで営業を続ける(任意売却)

 銀行も任意売却に応じる、価格を提示しており、身内等の協力で資金調達ができれば、リースバックが営業を続けるには望ましいでしょう。

しかし、現実には協力できる身内も存在しないため、時間の許す限り、リースバックしてくれる投資家を探すのが先になります。

サービサーへ債権譲渡後の対応


サービサーはどの様な回収方法になるか現時点では不明なため、以下の2点を探る


○ サービサーと分割返済の交渉(任意売却しない)


○ リースバックで営業を続ける(任意売却)

サービサーと分割返済の交渉(任意売却しない)

 債権譲渡されてしまった場合、銀行の担当者の説明通り、任意売却しないで分割の返済に応じる可能性はありますが、その際問題になるのは、月々の返済額です。

この返済額にサービサーが満足する金額であれば、分割返済も可能でしょう。

しかし、サービサーも長期間に及ぶ分割返済を簡単には受け入れませんので、期待は禁物です。

リースバックで営業を続ける(任意売却)

 基本的には、債権譲渡前と同様のリースバックとなりますが、ここで注意したいのが銀行が提示していた任意売却に応じる価格と、サービサーが任意売却に応じる価格が同じとは限りません。

そのため、最悪はリースバックでと考えているならば、どの程度の価格で任意売却に応じるかも合わせて交渉しなければなりません。

また、リースバックで投資家を探すのも容易ではありません。

債権譲渡後は分割返済の交渉と同時に、任意売却の可能性も探りながら行動しないと、時間切れを通告されることも念頭に入れておいて下さい。

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