早めの任意売却は登記事項に記録も残らない

『2年前に購入したマンションの登記簿に、差押や競売の記載があり、これは告知事項に該当する不動産ではないですか?』 という相談がありました。あまり仕事には関係ありませんが、任意売却と競売の違いを説明するのには役立つので紹介します。

※ 登記簿は現在電子化されていますので、本サイトでは登記事項とします。

登記事項に競売や差押えがあっても大丈夫?

 相談者は購入後に司法書士から届いた全部事項証明書(登記事項)を改めて見返し、差押や競売の文字を見て驚いたのだと思います。

無理もないでしょう、一般の方が自分の名義になっていても、何も説明が無ければ以前の所有者が事故にでもあったのかと想像したくもなります。

では、所有者の流れはとなると、いたってシンプルです。

1.最初の所有者

2.不動産業者(競売で落札)

3.相談者(売買で購入)

1. 最初の所有者は住宅ローン等が払えず競売

2. 不動産業者が落札後にリフォームして販売

3. 相談者が購入となります。

 確かに、この所有者の流れは登記事項に差押や競売の文字が並びますが、不動産の権利関係は全く問題なく、告知事項に該当することでもありません。そのことを伝えると相談者は安心したようで電話を切りました。

登記事項は現時点で何もなければ良し

 我々は普段から見慣れているため、登記事項に競売や差押の記録があっても、現在有効でなければ、特に気にすることもありません。

最近見たものでは、同じ不動産が過去に数度、競売となり、どうも同じ業者が間隔もわずか3年で2回落札というケースもあり、さすがに凄いと感じましたが、現時点で差押え等の障害が無ければ、何も問題はありません。(ページ下部にリンクあり)

任意売却は登記事項に記載されるか?

 任意売却を検討されている方は、任意売却すると登記事項に何か記載されるのか気になるところです。

結論から言うと、任意売却は登記事項に記載されることはありません・・・となりますが、金融機関から競売の申立てをされてしまうと差押の記録が残ります。

そして、売買となり競売が取下げとなれば任意売却かな!? と容易に想像できます。

また、税金や国民健康保険の滞納により差押えされているケースも非常に多く、差押えの解除と売買が同時期であれば、やはり任意売却の可能性を疑います。

そのため、任意売却を示す登記事項の記録は存在しませんが、登記事項に任意売却を推測されるような記録が残ることがあります。

任意売却を推測される記録を残さない方法は?

 登記事項に任意売却を推測される記録を残さないためには、住宅ローン等の返済が追いつかなくなり、今後の返済が難しいと感じた時点で任意売却に取り組む以外方法はありません。

滞納が始まったら、そんなに余裕はありません。

そして、金融機関が競売の申立てを行う前に、任意売却で取引を終えなければなりません。また、同時に固定資産税等、税金や国民健康保険料等の未納も防ぐ必要があります。

そのためには、任意売却に向けた早めの相談が何よりも大切だと分かると思います。

○ 税金等の未納がある場合はこちらの記事をどうぞ『競売開始は裁判所から役所に連絡があり差押えも!

全部事項証明書は過去の登記記録も確認できる

 不動産の登記記録を確認する場合、現在事項証明書全部事項証明書、この2つのどちらかが必要になります。

現在事項証明書は今のこと

 現在事項証明書は、記載内容が現在効力を有するもののみが記載されています。今現在、抵当権や差押えがあれば出ますが、過去に差押えの記録があっても解除されていれば出ません。

全部事項証明書は過去も出る

 全部事項証明書は登記記録に記載されている全部が記されています。違いは過去の所有者や抵当権設定等の記録、競売、差押え等、現在は解除や抹消され効力の無いものまで記載されています。

任意売却を想像させる記録が出るのは、全部事項証明書となります。

任意売却は過去の登記記録は問題なし

 色いろと書いてきましたが、任意売却を推測されるような記録が残ることで、その不動産の価値が左右されることは特に無く、問題となることは無いと言って差し支えないでしょう。

また、これから任意売却に臨む方が、その不動産が過去に競売や任意売却を思わせる記録があっても、この先の任意売却や価格に何か影響を与えることもありまあせん。

つまり、同じ不動産が過去に競売や任意売却が何度か起こっていても、あくまでも過去の話で今現在は関係ありません。

気になる方は、この登記事項全部証明書を見て下さい、凄いと感じるでしょうが、現所有者はいたって健全で何も問題ありません。(伏せてありますが、同じ業者が落札しています)

登記記録に競売による差押の記載があっても、その後の欄に取下や売買が済んでいれば、もう済んだことなので関係ありません。

また、競売による差押や役所の滞納処分による差押(参加差押も含む)も下線があれば抹消されています。

現在事項証明書はあまり必要としない

 我々、不動産業者や司法書士の先生は、実務では現在事項証明書で事足りる場合でも、あえて全部事項証明書を取得する方が多いと思います。

その理由は、費用も同じため、せっかくなら過去の所有者も分かるし、情報量が多い方といった感じでしょうか・・・、その他、住宅ローン等の申込では金融機関から全部事項証明書の提出を求められるので、どうしても取得するなら全部事項証明書となります。

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