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住宅ローンが苦しくて任意売却をスタートすると気付く大切なこと

 自宅の任意売却をスタートする方は、大きく分けると2つに分類されます。

1つは住宅ローンが既に払えなくなっている方、もう1つは生活は苦しいけれど、まだ住宅ローンの返済を継続中の方です。

前者は住宅ローンを滞納しているため、競売回避を希望するなら早急に任意売却に向け、取り組む必要があります。

一方、後者は住宅ローンを返済中のため状況としては、すぐに任意売却をスタートすることはできません。

今回は後者の、まだ住宅ローンを返済しているけれど、家計を圧迫し限界に近い方が任意売却をスタートして気付く大切なことについて、FP&不動産コンサルの有資格者が解説します。

任意売却に迷いのある方や検討中の方は、任意売却経験者の心境が伝わるので是非参考にして下さい。

目次

大切なのは『無理な住宅ローンの返済』に早く気付くこと!

 任意売却が実際にスタートするときは、住宅ローンの返済はストップしています。

家計をやり繰りして何とか払ってきた方ならば、月々の返済額分が手元に残ります。

そのとき、皆一様に『いかに無理をして住宅ローンを払ってきたのか』を痛感します。

もちろん、住宅ローンを返済しないので苦しかった分、他の支出に回したりもできるようになります。

無理な住宅ローンの返済に気付くことは、その後の任意売却で再スタート切るための重要なポイントになります。

その説明の前に「なぜ無理をして住宅ローンの返済を続けてしまうのか?」について先に触れておきます。

なぜ無理をして住宅ローンの返済を続けてしまうのか?

 それは苦しい住宅ローンの返済が日常と感じてしまうからです。

念願のマイホーム購入後は、そもそも頑張って住宅ローンの返済を続けています。

たとえ大手企業のサラリーマンでも長期間安定した収入と支出を毎月繰り返していくことは本当に難しいものです。

収入は変わらなくても支出の増加により、生活が苦しくなることは多くの方が感じていることだと思います。

主な支出の増加につては主に以下になります。

〈支出増加の要因〉

  • 冠婚葬祭(一時的)
  • 教育費(塾通いや大学進学など)
  • 社会保障費の増加
  • 管理費・修繕積立金の上昇

支出の増加が冠婚葬祭や子供の入園・入学(義務教育)等の一時的なことであれば、多少の我慢や節約で乗り切ることもできるかもしれませんが、同時期に重なると大変な支出になることもあります。

不運にも、あてにしていたボーナスが業績不振でカットや大幅な減額があれば、いつもの生活を続けるのも厳しくなってきます。

ボーナス払いがある方は、ひとたまりもありません。

大学などは卒業まで頑張れるかもしれませんが、社会保障費は基本的に増加の一途をたどるため支出が減ることは無いでしょう。

マンションの場合、管理費・修繕積立金の上昇は避けられず、減らすことはほぼ不可能です。

その様な苦しい状況でも、住宅ローンの返済日は毎月必ず決まった金額を引落としていきます

日常的なことで慣れてしまっているため、生活は苦しいと感じながらも続けてきてしまうのです。

苦しい返済に慣れると無理を続けてしまう

任意売却で再スタート切るための重要なポイント

 住宅ローン滞納前の方が任意売却をスタートさせるには、住宅ローンの返済をストップさせなければなりません。

つまり、住宅ローンの返済はストップしますが、収入の減少が無い限り今まで支出していた住宅ローンの返済額が計算上は手元に残ります。

もともと生活が苦しいため、幾らかは他の支出に回してしまう方が普通ですが・・・。

多少は減ったとしても、その残ったお金は次の引越しに向けプールし、今後必要になる家賃に見合った金額で生活する準備期間となります。

任意売却開始は新生活の足掛かりとなる

任意売却中に生活を安定させる

 任意売却をスタートさせると、住宅ローンを払わない分、多少生活費にも使えることになり、幾分楽にもなります。

この時点で家賃として払える金額を決めて任意売却中も最低限、家賃分は貯めていき引越し費用に充てることができます。

当たり前のようですが、任意売却を希望される方でも引越し費用も満足に用意できない方は珍しくありません。

同じ任意売却を検討する方でも、計画的に任意売却に臨む方は次の生活へ向けて余裕すら生まれます。

決めた家賃で生活のベースをつくる

住宅ローンが苦しい方に伝えたいこと

 任意売却を決断するのは容易ではありません。

しかしながら、任意売却を必要とされる方と多く接してきた筆者としては、どうしても伝えたいことがあります。

それは、以下の3点となります。

〈住宅ローンが苦しい方に伝えたいこと〉

  1. どれだけ不釣り合いな返済なのか?
  2. どれだけ住宅ローンに振り回されたのか?
  3. どれだけの資産価値があるのか?

1.どれだけ不釣り合いな返済なのか?

 住宅ローンの返済が苦しくなる方は、収入に対して可処分所得が減っています。

その結果、住宅ローンの返済額は変わらないため日々の生活を圧迫してしまいます。

また、何かをきっかけに収入が減ってしまった方は要注意です。

要因は様々ですが転職やリストラ、ケガや病気による休職など想定外に収入の減少があると、住宅ローンの返済は大変な負担です。

収入の回復が容易に見込めなければ、生活は苦しいままとなってしまいます。

生活が苦しいと感じてしまう時点で、収入に対して不釣り合いな家に住み続けていることがハッキリしています。

不釣り合いな家で住宅ローンが苦しくなる

2.どれだけ住宅ローンに振り回されたのか?

 支出の中で住宅ローンを常に1番に考え、贅沢する訳でなくても諦めたり、後回しにしたこともあったかと思います。

家族で出掛けたり、食事に出る機会さえも奪ってきた可能性もあります。

必要なものを購入する際も安物で妥協した結果、後悔するのも同様です。

改めて感じるのは住宅ローンの返済に、どれだけ振り回されてきたのかが良く分かります。

住宅ローンを優先し諦めてばかり

3.どれだけの資産価値があるのか?

 何とか頑張って住宅ローンを払ってきても、実際に売却するとなると、その価格にも多少なりとも驚く方が多いのも事実です。

苦しい住宅ローンの返済に見合っただけの価値が、本当に残っているのかも知って頂きたいのです。

住宅ローンの返済を諦め、マイホームを手放す決断をすると、愛着のある我が家の価格はいくらなのか??

実際は住宅ローンの残高にとても及ばず、頑張って返済してきても不動産市場では厳しい評価が突きつけられます。

例えば、自宅を売却しても2000万円なのに住宅ローンの残りが3000万円だったとしたら、どうでしょうか!?

もちろん、住むための家なので不動産市場の評価が低いから手放せとは少々乱暴で、生活に余裕があれば一向に構わないと思います。

実際、売却すること無く、住み続けるのであれば資産価値は低い方が固定資産税も低い傾向にあり、維持するには負担も少なくていいという考え方もあります。

しかし、生活を切り詰める住宅ローンの返済であれば、ギリギリの状態がいつまで続くかを考えれば、答えは完済するまでとなり、その期間が長いか短いかは個々に違います。

任意売却の時点で住宅ローンの残高に及ばない価格であれば、仮に住宅ローンを完済しても資産価値として満足できるものではないことは明白です。

見合った資産価値が無い

任意売却に一歩踏み出すと

 多くの方が、厳しい住宅ローンの返済をストップすると、自身の収入に対し、どれだけ不釣り合いな返済を続けどれだけ住宅ローンに振り回されて生活してきたかを実感し、任意売却中の不安をかき消す位の安堵感を得ているように見えます。

生活は苦しくなっていても、サラリーマンのような安定収入があると、生活を切り詰めながら何とかやり繰りを続けているため、それが普通になっている家庭もあります。

しかし、ギリギリの経済状態では何か思わぬ支出が増えたとき、あっという間に住宅ローンの返済を滞らせてしまいます。

生活が苦しいと感じたなら『無理な住宅ローンの返済が原因では?』と早く気付いてほしいと願っています。

そして、住宅ローンの返済苦の期間をできる限り短くし、なるべくならば早い段階で再スタートを切ってもらえればと考えております。

再スタートを切るなら早いほうが良!!

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この記事を書いた人

小田嶋譲のアバター 小田嶋譲 代表取締役

 有限会社 O&Trade代表 大学卒業後、不動産会社と譲渡債権回収の金融機関での勤務経験を経て独立。
競売間近の自営業者の不動産担保ローンや不動産投資の失敗による相談、そして、住宅ローンの滞納や住宅ローンによる老後破綻など、『お金と不動産の専門家』として難易度の高い任意売却に精通し、「不動産に関わるお金の悩みの解決」に取組んでいます。
「ADR」と呼ばれる法務大臣認証の裁判外紛争解決機関(一社)日本不動産仲裁機構の調停人としても登録しています。

詳しいプロフィールは、下(左)のリンクボタンからどうぞ。

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