地方物件の任意売却・ここは田舎と思っていませんか?

地方の不動産でも任意売却はできるの!?

 当事務所の所在地は横浜市ですが、全国から相談が舞い込みます。

もちろん、場所に分け隔てなく対応し、依頼があれば喜んで引受けております(離島については応相談ですが・・・)。

住宅ローンや他の不動産担保ローンの返済で困っている方に、場所は関係ありません。

都会でも、田舎でも返済が滞り、何も対処しなければ、皆一様に競売で処分されてしまいます。

少々気になるのが、地方にお住まいの方の中には相談時、ご自分の家が「すごい田舎にある」と思っている方が、実に多いなぁと感じます。

そして「ここは田舎だから売れるの!?」と考えてしまう方も・・・。

任意売却に精通するFP&不動産コンサルの有資格者が「地方の不動産でも任意売却で売れるのか?」という疑問にお答えします。

この記事は、都会・田舎に関係なく返済状況が厳しいと感じたら、早めに相談し対処するきっかけになればという思いで書いています。

目次

地方の不動産も任意売却は可・担保になるから金融機関も融資

 実際に、相談者の住まいは「すごい田舎なのか?」

正直なところ、そうでもありません(笑)

普通の地方都市にありがちな風景で、周囲にも住宅があり、きちんと町が形成されております。

もちろん、道路だって舗装され、自動車の通行も全く問題ありません。

本当に田舎で、売却できるか悩ましいのは?

ポツンと一軒家」の様な、見渡す限り民家が無い所です。

また、民家はあっても、空家ばかりの住民がいない集落で、もう決して住宅地とは言えない環境となります。

本当の「すごい田舎」では、住宅ローンなどの不動産担保ローンの借入は、そもそも困難であると認識してください(借りる金額にもよりますが・・・)。

もしも、悩んでいるならば「金融機関も貸してくれたから担保価値はある!」そう、思っていただいて差し支えありません。

地方の不動産も任意売却は可能!!

担保価値があるから任意売却も有効

 自宅の購入や建設資金に住宅ローンを利用する場合「金融機関も担保価値があるか?」

必ず金融機関は、独自に担保価値を評価しております。

そのため売却時に買手が付かないようなケースは、何か問題でも発生していない限り想定しがたいものです。

〈何か問題でも発生とは?〉

  • 近隣トラブルが発生し未解決
  • 近くに嫌悪施設ができて騒音や悪臭を感じる
  • 何度も水害や災害にあっている
  • 建物が傾いてしまい修復に多額の費用を要するなど

当然、見合った価格でなければ売れませんが、その辺りは任意売却業者が債権者と交渉し、販売価格は調整していきます。

早めに相談し、依頼を済ませれば任意売却の対応は、業者任せで大丈夫です。

適切な価格の任意売却は不動産市場で情報公開

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地方だと競売は敬遠される場合も

 地方にお住まいの方に、注意して頂きたいことがあります。

一度、金融機関から競売の申立をされてしまうと、任意売却と競売の同時進行となります。

都会では競売となる不動産の件数も多いため、一般の方が購入を検討されるとき「競売物件はちょっと・・・」といった感じで、避けてしまう傾向は少なくなりました。

しかし、やはり地方では気にされる方は少なくありません。

どうしても、競売という言葉に抵抗があり、購入するのは縁起が悪いといった印象をお持ちの方(特に年配の方)がいるのも事実です。

こちらに関しては、何も科学的根拠もありませんので「単なるイメージ」です。

ただし、人の持つイメージを根本から変えるのは、なかなか難しいため受入れるしかありません。

競売のマイナスイメージは許容するしかない

金融機関も競売よりは早めの任意売却

 地方の物件について不動産の所有者目線で解説してきましたが、金融機関としては任意売却に対しては消極的なのでしょうか?

決して、そのようなことはありません

金融機関も競売の事情は把握していますので「マイナスイメージが定着している競売」よりは、任意売却の方が有利と認識しています。

競売を検討する前に、不動産の所有者から任意売却を申出てもらえれば、わざわざ費用を掛けてまで競売で不動産を処分する理由はありません。

早めに任意売却を希望すれば金融機関も応じる

地方不動産の任意売却は競売前を最優先に!

 地方では「競売のマイナスイメージ」を払拭するのは難しいと先に書きました。

マイナスイメージを持たれないために、できることは?

それは「競売と無関係のうちに行動する」ことです。

住宅ローンが払えなくなった場合を例にすると、具体的には競売の申立がなされる前に任意売却を決断することです。

金融機関は、住宅ローンの返済がストップしても、1回や2回の滞納ですぐに競売の申立へ進む訳ではありません。

ご自身の収入については、ご自身が一番分かっていると思います。

その上で、住宅ローンの返済が厳しい感じたのであれば、繰り返しとなりますが「競売と無関係のうちに行動する」が非常に有利な状況で任意売却に取組めます。

任意売却の決断は競売申立前に

地方では任意売却のイメージもマイナスでは?

 任意売却という言葉自体、あまり一般的ではないと思われます。

そのため、インターネットで検索して調べると、競売の一歩手前と感じてしまうかもしれません。

その理由は「お金に困って不動産を売る」ことが前提だからです。

任意売却は「お金に困って不動産を売る」ことに間違いありません。

しかし、少し考えてみてください。

地方ならではの、こんな話を聞いたことはありませんか!?

〈周りに居ませんか?〉

  • 実家を建替えるために土地を売った
  • 子供の大学進学で畑を売った
  • 老人ホームの入居資金で自宅を手放した

上記もすべて「お金に困って不動産を売る」に該当します。

要するに、お金が必要で不動産を売ることには変わらず、度合いの問題です。

お金を工面するために不動産を売却することは、一般的に行われていることです。

珍しいことでも、恥ずかしいことでもありません

住宅ローンが払えなければ、競売となってしまうので「負のイメージ」を感じますが全く関係ありません。

お金を工面したいので自宅(不動産)を売却するだけのことです。

また、競売では不動産の登記事項に「競売」の文字が記載されてしまいます。

上記の登記事項をご覧になると分かりますが、競売の申立後は任意売却が成立しても競売の文字は消えず「取下」と記載されます。

しかし、競売の申立前の任意売却は登記事項には、一切記載されずに見ても判断できません

競売申立前の行動は本当に重要です

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地方の中古は建物価格のウェイトが大きい

 地方の物件で注意が必要なのは、都心と比べれば地価が低いので、どうしても建物部分の価格が大きく影響します。

というのも、新築の立派な建売でも大手ハウスメーカーでもなければ、土地建物で3,000万円を下回る価格で販売されています。

ザックリとした感覚ですが、新築の購入時は3,000万円だった一戸建を任意売却するとしましょう。

築10年以内でも高くて2,000万円前半、或はそれ以下の価格で販売をスタートしなければ、買手探しは難航します。

任意売却でご相談いただく方も、おおよそ2,000万円前後の住宅ローンの残債を抱えている方が多い印象です。

また、地方で高額物件となると、売却するにはかなり時間を必要とするのは、言うまでもありません。

土地よりも建物の価値が重視される

建物は新しいほど価格面でプラス

 土地値よりも建物が新しければ、価格に反映されるので住宅ローンの返済が遅れ遅れで、何とか支払っているような場合、一度立ち止まって考えて欲しいと思います。

この様な状況を継続して、今後の返済見通しが付かないようであれば、早い段階で対応しないと、建物が古くなればなるほど価格が下がっていきます

特にお子様の誕生に伴い、住宅を手に入れた方であれば、どうでしょうか?

かなり、子育て中は汚れや傷も多くなり、新築なのにと・・・かなり気を揉んだ経験もあったことでしょう。

時間の経過と共に、どうしても建物に傷みも出てきます。

築年数が新しいほど売却は有利

収入が増える当てはあるか!?

 住宅ローンの返済は病気やリストラによる失職等、何か突発的な原因が無い限り、急に返済ができなくなる訳ではありません。

生活する上での支出が徐々に増え、家計が苦しくなって住宅ローンの返済も重くのし掛かるように。

そして、家計を切り詰め、住宅ローンの返済が楽になる当てが無いまま、いよいよダメとなるまで頑張ってしまいます。

この期間が1年なのか3年なのか家庭によって違いはあります。

しかし、先ほど書きました通り、例え1年でも時が経てば建物も古くなります

他の物件と比較して高く売るのは簡単ではありませんが、建物が新しく高いうちに売るのは一つの方法です。

もう住宅ローンの返済が苦しいと感じているならば、高いうちに手放すことも、今後の生活を見直すきっかけにもなります。

価値が高いうちに手放す決断は有利に働く

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築30年の中古価格

 地方では、数百万円で住宅地にある中古戸建が買えます。

インターネットで同じエリアの中古戸建を検索してみて下さい。

住宅ローンが完済する築30年~35年の中古戸建は、今現在でどの程度の価格になっているか?

ご自宅と条件の似通った中古物件で、建物が築30年だとしたら1,000万円超では正直高いと感じると思います。

思いでも詰まった我が家なので、価格だけの問題ではありませんが、やはり、生活が安定しなければ、何事も始まりません。

お子様もいる家庭ならば教育資金等、お金が必要な場面も多くなることは、誰でも予想できます。

すでに家計が苦しければ、決断の時期がきたと理解して頂ければと思います。

住宅ローンが苦しければ手放す時期

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地方の不動産でも任意売却はできるの!?

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