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借りた本人が自己破産!連帯保証人が自宅を売らずに守る方法とは!?

誰も喜んで連帯保証人を引受ける方はいないと思います。
断り切れずになってしまった連帯保証人、しばらくは何もない日々を過ごしてきたものの、やはり不安が現実のものに・・・
借金した本人が返済できない事態に!
挙句の果て、借金した本人に自己破産の申立てまでされれば、借金を自分が肩代わりすることが決まったようなものです。
自身も住宅ローンの返済中で、とても連帯保証人としての返済は不可能と思われるとき、もう自己破産しかないのでしょうか?
しかし、自己破産してしまえば、今の自宅は手放す必要もあり、幸せだった家庭や家族が崩壊するかもしれません。
借金した当の本人は無情にも自己破産「連帯保証人が自宅を守る方法はあるのでしょか?」
住宅ローンの返済苦や連帯保証人の問題など、困難な状況の相談者に数多く接してきた現役のFP&不動産コンサルが解説します。
良く分かる『借金した本人が自己破産してしまった場合、連帯保証人が自宅を売らずに守る方法』
目次
個人再生(住宅ローン特則)で自宅を守れる可能性
借金した本人(以下、主債務者とします)は無情にも自己破産、いわば連帯保証人に押付けられた借金です。
その連帯保証人が自宅を売らずに済む方法が、条件付きですが1つあります。
個人再生の住宅ローン特則という裁判所が関わる債務整理になります。
個人再生手続きの「住宅資金特別条項」や「住宅ローン特別条項」とも呼ばれていますが、どれも同じことを指しています。
この記事では、呼称を統一して「住宅ローン特則」とします。
その住宅ローン特則の主要な条件を以下に記載します。
〈住宅ローン特則の主要な条件〉
- 自宅を住宅ローンで購入し、現在も返済中
- 連帯保証人としての債務と住宅ローン以外の債務の合計が5,000万円以下
- 自宅が住宅ローン以外の他の債権者(金融機関等)の担保となっていない
- 住宅ローンも含め返済可能な安定収入がある
- 自宅の評価額より住宅ローンの残高が上回っている(オーバーローン)
上記の他に細かい条件もありますが法律の専門家、弁護士の手を借りれば住宅ローン特則により、自宅を残せる可能性があります。
住宅ローン特則の主要な条件を順番に見ていきましょう。
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1.自宅を住宅ローンで購入し、現在も返済中
住宅ローンも含め、借金は無いに越したことはありません。
しかし、幸か不幸か住宅ローンを借りていると、住宅ローン特則を利用できる可能性があります。
言い換えれば、「自宅を住宅ローンで購入し返済中」でなければなりません。
この時ばかりは、住宅ローンという借金に助けられることになるかもしれません。
住宅ローンとして認められる範囲は?
住宅ローン特則は「住宅ローンの利用中であること」が要件となります。
それでは「リフォームローン」はダメなの?
結論からすると、リフォームローンは住宅の改築の費用なので大丈夫です。
諸費用ローンは?
最近では、マイホーム購入時の諸費用までも借りることができます。
その「諸費用ローン」は大丈夫なのか?
非常に気になると思います。
諸費用ローンの内訳が仲介手数料や火災保険料、登記費用等、住宅を購入するために必要な費用とみなされるものであれば、基本的には住宅ローン特則の要件に該当します。
ただし、諸費用ローンに関して、マイホームの価値と照らし合わせてあまりにも高額な場合は、認められない可能性もありますので注意しましょう。
リフォームローン・諸費用ローンも可
2.連帯保証人としての債務と住宅ローン以外の債務の合計が5,000万円以下
住宅ローン特則の特徴は、住宅ローン以外の借金は整理(債務を圧縮)して返済していきます。
住宅ローンは基本的に別枠として、そのまま返済を続けていく必要があります。
住宅ローン以外の借金が最大で1/10まで減額可能です。
「最大5,000万円の借金が500万円」にまで圧縮できることになります。
もちろん、だらだらと長期の返済は認められませんが原則3年での返済が可能であれば、利用しない手はないと思います。
5,000万円が500万円と聞けば、大いに減額されたと感じます。
それでも認められた期間で返済となれば、相当厳しい返済計画と認識するべきでしょう。
債務総額により減額幅が異なる
最大5,000万円の借金が1/10となる500万円まで減額(圧縮)できます。
減額されても最低限返済しなければならない金額のことを「最低弁済額」といいます。
実際は債務総額により、「最低弁済額」は異なり、100万円未満の場合は減額されません。
要するに住宅ローン以外の借金が100万円未満では、分割の返済は可能でも減額されません。
メリットよりも弁護士報酬などの費用もあるため、むしろ負担が増える可能性があります。
以下は、最低弁済額の基準を表にしました。
〈住宅ローン特則の最低弁済額〉
| 3,000万円超5,000万円以下 | 1/10まで減額 |
| 1,500万円超3,000万円以下 | 300万円以上 |
| 500万円超1,500万円以下 | 1/5まで減額 |
| 100万円超500万円以下 | 100万円以上 |
| 100万円以下 | 減額なし |
3.自宅が住宅ローン以外の他の債権者(金融機関等)の担保となっていない
住宅ローンは自宅を担保にお金を貸してくれます。
住宅ローン以外の借金の担保となっていた場合、住宅ローン特則は利用できません。
例えば、住宅ローン以外に教育資金の借入のため担保設定したケースなどが該当します。
また、連帯保証人として自宅にも担保設定された場合も住宅ローン特則は利用不可となってしまいます。
住宅ローン以外の担保設定はアウト!
簡単に担保と書いていますが、自宅となる「不動産に住宅ローンの抵当権のみが設定されている」が正しい書き方となります。
従いまして、住宅ローンの抵当権設定が無ければ、住宅ローン特則の要件を満たさないことになります。
確認するには不動産の登記事項を見なければ判断できません。
不動産の登記事項に触れたので、ここで1つ注意点を追加しておきます。
登記事項を確認すると、税金の滞納等で「役所による不動産の差押え」がなされてるケースがあります。
役所の差押えの場合、差押えの登記がなされていても、それ以上は進まずに「差押えの登記がされたまま」という状態の方が多くおります。
不動産に差押えの登記がされていても、実際に不動産を使用(利用)する上では支障がありません。
しかし、「住宅ローン特則」を検討されるならば、この差押えは解除しておかなければなりません。
従いまして、「仮に税金等の滞納で差押え登記があれば、まずは税金等の滞納を解消する必要がある」となります。
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4.住宅ローンも含め返済可能な安定収入がある
実はこの点は一番重要であると言っても過言ではありません。
基本的に住宅ローン以外の借金を裁判所が認める形で減額するため、債権者を大いに泣かせる結果となってしまいます。
減額した返済分と住宅ローンを合わせて返済が必要になります。
返済計画に沿って本当に返済が可能なのかを見極めるためにも、安定した収入は欠かせません。
そして、「返済期間は原則として3年」となります。
先に上の2(連帯保証人としての債務と住宅ローン以外の債務の合計が5,000万円以下)で触れましたが、最大限の5,000万円が500万円に減額された場合を想定してみましょう。
〈住宅ローン特則の返済シュミレーション〉
- 返済額:500万円
- 返済期間:3年
500万円÷36回=約13.8万円
返済期間は原則3年のため36回払いとなります。
ざっと見ても分かるように、仮に5,000万円が500万円に減額された場合は月々の返済額が14万円弱にもなってしまいます。
そのほかに住宅ローンの返済も合わせて必要となり、金額にもよりますが「住宅ローン特則」が認められても返済期間中の生活自体は相当厳しいものになります。
安定した収入は、途中で返済が継続できなくなるリスクを避けるためには、どうしても欠かせない条件となります。
安定した収入が無ければ認められないことも
返済期間の原則3年とは?
返済期間が「原則3年」となると、それ以上もあるのか?
当然考えてしまいます。
実は「裁判所が認めれば」の条件付きですが、「特別な事情」があれば最長5年の返済も可能となります。
特別な事情とは?
どういったケースが特別な事情に該当するのか?
具体的となると非常に難しいのですが、例えば「近い将来子供の教育費の増加が見込まれる」や「療養中の家族の医療費が掛かる」など・・・
3年での返済は困難だが5年ならば可能と裁判所が納得するだけの正に「特別な事情」を示すことが求められます。
3年はムリでも理由があれば5年もありえる
5.自宅の評価額より住宅ローンの残高が上回っている(オーバーローン)
住宅ローン特則は裁判所が認める債務整理と書きましたが、表現として正しいかは別として実際は自己破産に近いようなイメージです。
自宅の評価額よりも住宅ローンの残債が少ないと財産を有りとなり、その財産は債権者に配分しなければならないという前提があります。
逆に言えば、住宅ローンがオーバーローンの場合、自宅の価値を上回る借金となります。
自宅を売却しても手元に残る現金も無く、むしろマイナスです。
だからこそ、住宅ローン以外の借金は減額して、やり直すチャンスを裁判所が認めるといったニュアンスで受け止めれば分かりやすかもしれません。
自宅オーバーローン・住宅ローン以外の借金・正味財産は無(マイナス)
主債務者の任意売却後の残債も条件次第
この記事では、主債務者が何らかの借金を返済できずに自己破産してしまい、連帯保証人のあなたに請求が及んでいるケースとして書いています。
そこで、主債務者が自己破産前に『もう返済できない』と連帯保証人のあなたに相談してきた場合はどうなるでしょうか?
もし、不動産担保ローンならば任意売却に協力して債務の減額には協力していく必要があります。
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主債務者と連帯保証人は借金がある限り、関係は続きますので、お互い感情的にならずに冷静に対応を検討していかなければならないことを肝に銘じておいて下さい。
そして、任意売却後の残債に対し、連帯保証人のあなたに請求が及んだ場合でも、住宅ローン特則の条件を満たせば利用可能です。
連帯保証人として任意売却に協力したものの、残債の返済に対して金融機関と話がまとまらない場合等は住宅ローン特則の道を模索するのも自己防衛の手段になります。
ただし、借金に関わることは早めの対応が得策です。
債権者によっては厄介な請求をしてくる場合もあり、早期に相談することをお勧めします。
連帯保証人は債務の削減に努めて住宅ローン特則の検討を!
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