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保証協会サービサーから連絡が!これからどうなる?今後の流れと注意点

保証協会サービサーから連絡がどうすれば!?

 借入金の返済ができずに滞納を続けると、貸し手の金融機関に代わって、サービサーが回収業務を担うことがあります。

事業を営む方にとって「保証協会サービサー(保証協会債権回収株式会社)」から連絡がきて、驚いたり不安を感じる方が少なくありません。

「この先どうなるの?」
「厳しい取り立てが始まるのでは・・・」

心配になるのも無理はありません。

しかし、必要以上に恐れることもありません。

保証協会サービサーは、信用保証協会(以下、保証協会)から「回収業務を委託されている会社」であり、法律に基づいて活動しています。

強引な取り立てや、脅しのような対応が許される組織ではありません。

そして重要なのは、「保証協会サービサーとのやり取り=実質的には保証協会とのやり取り」という点です。

サービサーは連絡窓口を担っているだけで、実際の方針決定はすべて保証協会となります。

保証協会サービサー=保証協会の担当窓口

本記事は任意売却に精通し、不良債権の回収にも携わってきた、 FP&不動産コンサルの有資格者が解説します。

保証協会サービサーから連絡がきた方に向けて、「今後どうなるのか?」「何をするべきか?

また、任意売却や交渉で気をつけるポイントなど、疑問をお持ちの方は是非参考にしてください。

目次

保証協会サービサーとは?保証協会との違いと役割・仕組みを解説

 保証協会サービサーからの連絡に正しく対処するためには、まずは保証協会と保証協会サービサーの関係性を整理しておくことが欠かせません。

両者の役割を把握することで、いま自分の債務がどの段階にあり、どの様に対応すべき状況なのかが見えてきます。

保証協会と保証協会サービサーの関連性は大

保証協会サービサーとは何をする会社なのか?

 保証協会サービサーを知るには、保証協会について理解する必要があります。

まず最初に、誰でもお金を借りるなら「低金利で借りたい」と考えるのは当然です。

この時点で、ノンバンクは選択肢から除外されます。

そうなると、銀行や信用金庫で借りるのがベスト!

しかし、現実には零細企業や自営業者では、信用力が足りずに借入が困難です。

そこで、国が信用保証協会法まで制定して、「保証業務」の支援を行っています。

つまり、保証協会とは

零細企業や自営業者が金融機関から、融資を受ける際の保証人を引受けるのが役割

零細企業や自営業者にとっては、心強いことに保証協会という公的機関が保証人してサポートしてくれます。

銀行や信用金庫などの金融機関は「保証協会が保証してくれるならば、融資しましょう!」となります。

その全国の保証協会が全額出資して作ったサービサーが、保証協会サービサー(正式名称は保証協会債権回収株式会社)です。

ちなみに保証協会サービサーの呼称は、保証協会債権回収株式会社のコミュニケーションネームになります。

実際に筆者が、保証協会サービサーの担当者とやり取りしたときも、コミュニケーションネームを名乗っていました。

保証協会サービサーについて

称号:保証協会債権回収会社
法人番号:6010001072536
営業許可年月日:平成13年4月9日
営業許可番号:第47号
本店所在地:東京都中央区新川1丁目29番13号 永代橋エコピアザビル7階
電話番号:03-6810-8363
※2025年12月時点の情報

営業拠点は全国11営業所、4分室あり、お住まいの地域によって対応箇所は異なります。

保証協会サービサーは全国対応

保証協会サービサーの主な業務内容

 保証協会が保証した借金を例に説明すると、債務者からの返済が滞ると金融機関はまず督促を行います。

そして、滞納が長引くと金融機関は、回収を断念して早々に見切りをつけます。

この時点で、「不良債権として処理」されることが決定!

その結果、銀行や信用金庫などの金融機関は、債務者本人に代わって、保証協会から返済(代位弁済)してもらいます。

代位弁済後は「保証協会が債務者本人に請求して債権の回収」を行います。

その際、保証協会がサービサーへ回収業務を委託することがあり、その委託先は「保証協会サービサー」となります。

保証協会サービサーは、信用保証協会から委託された債権を管理および回収するのが仕事

依頼を受けた保証協会サービサーは、保証協会に代わって債務者とコンタクトを取り、返済の話し合いを進めていきます。

債務者にとって気になる質問が保証協会債権回収(株)『よくある質問』に掲載されておりますので引用します。

Q8 信用保証協会の債権は全て保証協会債権回収株式会社へ委託されるのですか。

A  信用保証協会の委託基準に基づき受託していますので、債権全てが当社に委託されるというものではありません。

ポイントは、保証協会がサービサーへ委託する場合、保証協会サービサー以外のサービサーが関わることはありません。

代位弁済後は保証協会の回収がスタート!

代位弁済とは? 銀行から保証協会へ

 返済が滞ると、銀行は保証協会へ「代位弁済」を請求します。

これは、銀行があなたからの返済をあきらめ、保証協会に立替を求める手続きです。

代位弁済されると、どうなる?

  1. 銀行への返済義務はなくなる
  2. 債権者(貸し手)が保証協会へ移る
  3. 債務者(借り手)は保証協会へ返済

※ 「銀行 → 保証協会」対応窓口が変更

代位弁済について詳しくは、以下のページで住宅ローンを例に解説しています。

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代位弁済後は貸手の金融機関とは無縁

保証協会からサービサーへ移管される流れ

 保証協会は返済管理を自ら行う場合もありますが、多くのケースでは 債権回収の一部をサービサーへ委託します。

その流れは以下のようになります。

保証協会から保証協会サービサーへの流れ

  1. 代位弁済により債権者が保証協会に変更
  2. 保証協会がサービサーへ回収業務を委託
  3. サービサーが対応窓口となる

ポイント

  • サービサーは保証協会の指示に沿って動く
  • 返済条件・分割可否などの判断は、保証協会の基準

あくまでも、サービサーは「保証協会の対応窓口」であり、判断権限は持ち合わせておりません。

窓口はサービサーでも決定権は保証協会

サービサー(債権回収会社)の法的位置づけ

 サービサーは、法務大臣の許可を得て設立される、正式な債権回収会社です。

よって、厳しい法規制に縛られたうえでの回収が求められます。

サービサーの取り決め

  • 取り立てのルールは厳格に規制
  • 強引な取り立ては禁止
  • 深夜の連絡・職場への嫌がらせなどは違法

つまり、保証協会サービサーは「公的機関の委託先」であり、過度に恐れる必要はありません。

また、サービサーについての詳細は、以下の記事を参照してください。

サービサーについての記事
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保証協会サービサーと信用保証協会の違い

 保証協会サービサーと信用保証協会には明確に、以下の違いがあります。

両者の違い

  • 保証協会サービサー…債権の管理および回収
  • 信用保証協会…融資を受けるための保証業務

保証協会サービサーのホームページに掲載されている情報も引用します。

当社は債権管理回収業に関する特別措置法および、各信用保証協会との業務委託契約に基づき、求償権の管理回収を専業としている株式会社であり、別の組織です。
引用元:保証協会債権回収株式会社|よくある質問

そして、繰り返しになりますが保証協会は、零細企業や自営業者が金融機関から融資を受ける際に保証をするのが主な役割です。

経営状況が不安定であっても、保証協会の保証があれば融資を認めるというのはよくあるケースです。

返済が滞っても債務者に代わって保証協会が返済(代位弁済)してくれるため、金融機関としては大きな安心材料となります。

保証協会サービサーは保証協会が出資する別組織

なぜ保証協会サービサーから連絡が来たのか?

 保証協会サービサーから連絡が来たということは、以下の状況と考えられます。

保証協会サービサーからの通知理由

  • 銀行への返済が長期間滞っている
  • 保証協会が銀行に立替(代位弁済)を完了している
  • 保証協会が回収業務を委託し、サービサーが担当している

ハッキリしているのは、返済先が保証協会に変更、回収業務の担当がサービサーとなっています。

この段階での対応が遅れれば、以下の流れに進む可能性があります。

対応が遅れると

  • 督促が強化
  • 訪問
  • 財産調査
  • 法的手続き(差押え)

まずは、誠実に対応することが求められます。

実務上、初期連絡時の対応は、その後の回収方法を決定する重要な判断材料になります。

初期対応の遅れはデメリットしかない!

保証協会サービサーから連絡が来たらどうなる? 今後の流れとリスク

 保証協会サービサーから連絡がきた後、事態は一定の流れに沿って進みます。

全体像を把握しておくことで、不要な不安や誤った判断を避けることができます。

全体像を知れば、恐れるべからず

連絡後に一般的に進む流れ

 保証協会サービサーから最初の連絡がきた段階で、すでに「代位弁済」が完了しており、保証協会への返済義務が発生しています。

連絡後の一般的な流れは、次のとおりです。

サービサーから連絡後の流れ

  1. 初回連絡(電話・郵送)で状況確認
    → 現在の返済能力や事業状況、資産状況を確認
  2. 返済計画・分割案の確認
    → 支払い可能額や頻度についてヒアリング
  3. 返済計画の提案や書面での案内
    → 月々の返済額の提案や資料の提出を求められることも
  4. 任意売却や資産処分の説明を受けるケースも
    → 不動産を保有なら、任意売却の必要性も
  5. 返済が開始 or 交渉へ進む
    → 支払えるなら分割返済、困難なら任意売却の検討

サービサーからの連絡は「これからどうするか?」の分岐点となる重要シーンです。

どの様に返済していくかを考える段階

連絡を放置した場合に起こり得るリスク

 サービサーからの連絡を無視し続けると、下記の回収への流れがほぼ確実に進みます。

回収への流れ

  • 督促の頻度が増える(電話・書面)
  • 訪問による督促もある
  • 調査のため、更なる資料提出を要求
  • 不動産が担保の場合、競売へ
  • 法的手続き(訴訟・支払督促)へ移行
  • 判決が確定、悪質な場合
    →  預金の差押え(強制執行)

ここで重要なのは、保証協会サービサーは「粛々とプロセスを進める」という点です。

強引な取り立ては必要なく、適切な方法で確実に回収するというスタンスです。

適切な回収が着々と進められる!

早期対応が有利になる実務上の理由

 実際に筆者が、不良債権の回収実務に携わっていた立場からお伝えします。

回収担当者の視点で見ると、きちんと連絡を取り、自身の状況を説明してくれる債務者に対しては、できる限り柔軟に対応したいと感じるのが正直なところです。

これは感情論ではなく、次のような実務上の判断要素が重なった結果といえます。

回収方針の判断材料

  1. 連絡が早い=「返済意思がある」と判断される
    →  回収の可能性が高いと見なされ、交渉も進みやすい
  2. 不動産の任意売却が必要な場合、素早く応じる可能性
    →  競売よりも速やかに回収可能
  3. 早期であれば、分割案の柔軟性も残っている
    →  滞納が長いほどサービサーの対応も厳格化
  4. 訴訟の前なら、返済計画も立てやすい
    → 法手続きに入ると、交渉余地はより少なく

連絡直後の回収方針がまだ確定していない

 保証協会サービサーからの連絡直後は、まだ「回収方法が未定」の段階でもあります。

この時点では、債務者の対応や状況次第で、今後の回収方法が決まっていきます。

検討される回収方法

  • 一括回収に進むか
  • 分割交渉に応じるか
  • 任意売却を検討するか
  • 法的手続きへ移行するか

上記のような判断が内部で検討されているのです。

それ故に、状況整理や意思表示で、対応が大きく変わる余地が残されています。

連絡直後の対応が今後を左右する!

保証協会サービサーの連絡直後こそ、状況は変えられる理由

 保証協会サービサーからの連絡直後は、不安や戸惑いから「とりあえず様子を見る」「後で考えよう」と判断を先送りにしてしまうこともあります。

しかし実務上、この連絡直後の数日〜数週間は、回収方針が定まっていない重要な期間でもあります。

前項にも書きましたが、この段階での対応次第で「分割交渉・任意売却・法的手続き」といった選択肢の幅が大きく変わります。

更に、回収実務の観点から最優先で「確認・判断」すべき初動対応を整理していきます。

状況の好転を望むなら初期対応に注意

営業所の番号・住所の確認(詐欺被害防止のため)

 保証協会サービサーから連絡があったら、まず最初に行うべきは「本当に実在のサービサーか?」の確認です。

債権回収会社の一覧は法務省のホームページで確認できます。

保証協会関連の債権回収は多くが公的色の強い手続きのため、詐欺が混ざりにくい領域ではあります。

それでも「債権名目を騙る虚偽の督促」は一定割合で存在しますので注意しましょう。

注意例

  1. 目隠しシールのないハガキで請求された
  2. ハガキに多数の電話番号が載っている
  3. 携帯電話への連絡を指示する
  4. 振込先に個人名義の口座を指定する

特に、保証協会サービサーは「地域の保証協会」から委託されている関係で、エリアごとに管轄が分かれています。

そのため、あなたの事業所在地の管轄と異なる場合、一度確認する必要があります。

この確認だけで、詐欺のリスクはかなりの確率で排除できます。

不安な時こそ注意しよう!

資力がある場合の早期返済で避けられる不利益

 無理のない範囲で対応できる資力がある場合、連絡直後に延滞を解消しておくことで、その後の展開を不利な方向へ進ませずに済む可能性があります。

これは、「債権者に配慮するため」ではなく、債務者自身が不要な負担や手続きを避けるための判断です。

早期返済による実務上の効果

  • 延滞状態を長引かせずに済む
    → 余計な管理・督促プロセスに進まない
  • 評価の悪化を招きにくい
    → 分割交渉や柔軟な対応の余地を残せる
  • 不要な手続きに進まずに済む
    → 法的手続き・書類対応・精神的負担を回避できる

上記のように、実務的なメリットがあります。

ただし、「無理して払う」のは避けること

生活に必要な資金まで返済へ回してしまうことで、生活そのものが立ち行かなくなる可能性もあります。

一時的な対応が、かえって将来の選択肢を狭めることもあるため、「本当に返済可能なのか?」冷静な見極めが必要です。

返済はできる範囲に限定する!

返済が難しい場合の主な選択肢

 現実的に、一括返済や短期間での完済が難しい場合、できるだけ早い段階で「今後どう対応するか?」という方針を整理する必要があります。

 保証協会サービサーの実務上、主に検討される選択肢は次のとおりです。。

返済が難しい場合の現実的な対応策

  1. 分割返済(分納)
    → 保証協会サービサーから提示される返済案をベースに、月々一定額を支払っていく方法
      債務者の資力や生活状況を踏まえ、代位弁済後の初期対応として選ばれることが多い
  2. 返済条件の見直し(リスケ)
    上記1の分割返済(分納)で提示された返済条件が難しい場合や返済額の減額や支払猶予など、条件の再調整を行う対応
    → 一度合意した分割返済が継続できない事情が生じた場合に検討され、「分割返済の次の段階」として位置づけられることが多い
  3. 任意売却(不動産がある場合)
    → 不動産を保有している場合に、競売を避けつつ売却し、債務整理を図る方法
      サービサーとの協議が前提となり、タイミングが重要
  4. 債務整理
    → 自力での返済が現実的でない場合に、自己破産など法的手続きを含めて整理する
     他の方法が難しい場合の最終的な手段として検討される

ここで注意すべきなのは、「何もしない」という選択肢は無いという点です。

対応を先送りにしても、状況が好転することはありません。

むしろ、選択肢は狭まっていくのが実情です。

どの対応が適切かは、次の要素によって大きく異なります。

対応方針を判断するチェック項目

  • 債務額
    → 残債の規模や請求内容によって、一括・分割・他の手段の現実性が変る
  • 現在の資力
    → 今すぐ支払える金額だけでなく、継続的な返済余力があるかが判断材料になる
  • 保有資産の有無
    → 不動産や換金可能な資産の有無は、任意売却などの選択肢に直結する
  • 今後の生活・事業の見通し
    → 収入の安定性や事業継続の可否によって、取るべき方針は大きく変わる

そのため、この段階で専門家に相談し、現実的に取り得る手段を整理することが、結果的に負担を最小限に抑えることにつながります。

迷ったら専門家へ相談してみる!

保証協会サービサーからの連絡を無視するリスク

 保証協会サービサーからの連絡を無視することは、デメリットが非常に大きいとご理解ください。

実務経験上、「連絡がつかない債務者」ほど、優先的に法的措置が検討されます。

これは、裁判所手続きに入るまでの労力を減らすのと同時に、債務名義を取得し債権を保全する目的があります。

つまり、連絡を無視する=状況が悪化する最短ルートであることは間違いありません。

逃げ得を許さない強制執行の準備段階

保証協会サービサーと任意売却|実務で押さえるべきポイント

 ここでは、保証協会サービサーと任意売却を進める際の現実的なポイントを整理します。

任意売却が選択肢になる場面(競売より有利なケース)

 保証協会サービサーから連絡がきた段階でも、状況によっては「任意売却が現実的な選択肢」になります。


これは、「回収の進め方・手続きの現実性」という観点で判断されます。

実務上、任意売却が検討されやすいのは、次のようなケースです。

任意売却を検討するケース

  • 債務者が任意売却を希望している場合
  • 不動産の現況が把握できており、任意売却がスムーズに進む場合
  • 競売よりも早期に回収が見込まれる場合
  • 競売よりも任意売却の方が合理的と判断される場合
     → 不動産の共有者が任意売却に協力してくれる等

保証協会サービサーにとって重要なのは、競売へ進むことではなく、「どの方法が最も合理的に回収できるか?」という点に注意しましょう。

そのため、連絡が取れない、協力が得られない状況では、競売に進まざるを得なくなるのが現実です。

そして、保証協会サービサーは、「任意売却は原則不可」ということはありませんので、任意売却を希望する場合、債務者自らが積極的に任意売却に協力する姿勢が重要となります。

合理的だから任意売却が認められる

任意売却後の残債は保証協会サービサーから請求される?

 任意売却を行っても、売却代金で完済できなければ、残った債務(残債)が発生します。

この残債については、保証協会サービサーが窓口となって、請求を行う立場になります。

保証協会サービサーだからといって、任意売却後に特別厳しい対応が取られるわけではない!

任意売却後の残債務の扱い

  • 請求は継続する
     → 完済でない限り、請求は継続される
  • 大幅減額が前提ではない
     → 保証協会の性質上、大幅な一括減額が認められるケースは基本的にない
  • 生活状況を踏まえた管理へ
     → 画一的な回収ではなく、資力や収入状況が考慮される

実務上よく見られる対応例

  • 月数千円〜数万円の分納
     → 年金収入や限られた収入の範囲内で、無理のない金額が設定される
  • 一定期間の返済猶予
     → 生活再建や収入回復を待つ形で、すぐの返済を求められないケースもある
  • 収入状況を踏まえた条件調整
     → 収入・支出の状況に応じて、返済条件が個別に調整される

保証協会サービサーは、任意売却に至った経緯や現在の生活状況を把握しています。

そのため、無理な回収が一律に行われるわけではなく、実情を踏まえた管理がされるのが、実務上の実態です。

状況に合わせた返済が考慮される

保証協会サービサー案件での任意売却事例

 当事務所で任意売却を終えたケースでは、保証協会サービサーも状況を把握したうえで対応しています。

そのため、経済的に厳しい方には、一定程度理解された状態で話が進むのが実務の実情です。

保証協会サービサーと交渉の結果、年金暮らしの高齢者の場合は年金受給月に「2,000円~3,000円程度」の返済を続けている方もいます。

また、年金収入もごくわずかで、現実的に返済ができず、結果として長期間にわたり返済が行われていない状態が続いている方もいらっしゃいます。

もっとも、そのような場合でも、完全に放置されるわけではありません。

実務上は、少なくとも年に1回程度、生活状況や収入状況の確認連絡がくることが一般的です。

重要なのは、無理に取り繕うことではなく、現在の状況をそのまま正直に伝えることです。

状況が整理されていれば、保証協会サービサー側も現実を踏まえた対応を取る余地が残されます。

包み隠さず、ありのままを伝えよう!

Q&A:保証協会への長期返済で注意すべき点

 任意売却後の残債も含め、保証協会への返済が長期間続いている場合、注意して欲しいケースもあります。

完済できない以上、返済が続くことは仕方ありません。

しかし、終わりが見えない返済は、やがて大きな問題に発展してしまう方もいます。

不動産を任意売却後、残債を20年以上、毎月1万円ずつ返済を続けています。その他に住宅ローンの返済を継続していますが、終わりが見えません。この先はどうなりますか?

実務上、こうした「長期・少額返済」は保証協会特有のケースとして珍しくありません。
ただし、注意すべきポイントがあります。

元本がなかなか減らない
→ 少額返済では、利息や遅延損害金との関係で元本がほとんど減らない場合があります。

住宅ローンの残債が減ったら、競売のリスク
→ 20年以上ずっと住宅ローンが減少するのを待っている可能性があります。
ある時を境にして競売の申立てとなる方が少なくありません。

相続時に問題が表面化する
→ 本人が亡くなった場合、残っている保証協会の債務(遅延損害金を含む)は相続対象となります。
自宅の住宅ローンが団信で完済されても、保証協会の残債も引き継がなければなりません。
こちらについても、やはり待っていると言って差し支えないでしょう。

なぜ保証協会サービサーは、少額でも長期返済を続けさせるのでしょうか?

「短期間で完済できるか」よりも、債権を維持し続けることを重視する傾向があります。

・月数千円〜1万円程度の少額返済
・完済が見えない水準での分納
・明確な返済期限を設けない対応

上記のような返済が長期間続くケースも珍しくありません。
返済能力が限られていることを理解した上で、将来的な状況変化も含めて管理しているためです。

前の質問の状況では、どう考えるべきでしょうか?

保証協会への返済は、「とりあえず返し続けていれば安心」と考えるのではなく、現在の残債額、遅延損害金の有無、将来、相続が発生した場合の影響まで含めて、一度整理して考えることが重要です。
特に、自宅や他の不動産を所有している場合や、その他、相続予定の不動産などの資産がある場合には、将来のトラブルを防ぐためにも、早めに専門家へ相談することをおすすめします。

任意売却後に他の不動産があるならば要注意

任意売却を検討中の方へ|今すぐ専門家に相談すべき理由

 保証協会サービサーから連絡がきた段階は、すでに状況が厳しいことは事実ですが、すべてが決まってしまった訳ではありません

この時点でも、回収方針や対応方法が決定されていないケースも多く、専門家の関与で結果が大きく左右します。

任意売却に精通する者への依頼がベスト

早期相談が有利に働くケース

 初期段階で専門家が関与しているかどうかで、その後に大きく影響します。

早期相談のメリット

  • 任意売却を希望する場合
  • 分割返済や条件調整を検討する場合
  • 今後の生活・事業への影響を最小限に抑えたい場合

これらは、いずれも回収方針が固まる前だからこそ、検討余地が残る事柄です。

早い段階で状況整理ができていれば、現実的な着地点を見つけやすいという傾向があります。

早期相談で早期に方向性を示せる!

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当事務所がサポートできること

 当事務所では任意売却案件について、これまで数多くのご相談・対応を行ってきました。

当事務所の主なサポート内容

  • 連絡直後の状況整理と初動アドバイス
  • 任意売却が現実的かどうかの判断
  • 売却後を見据えた負担の整理

今すぐ売却を決める必要はありません。

ただし、判断を先延ばしは避けましょう。

少しでも不安や迷いがある場合は、状況が動く前に、一度専門家へ相談してみてください。

現状の認識は専門家への相談が第一歩

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保証協会サービサーに関するよくある質問(Q&A)

保証会社(保証協会)から代位弁済の通知が届きました。もう銀行への返済は止めていいですか?

はい、銀行への返済はここで止まります。
代位弁済が行われると、返済の窓口は銀行から保証会社に切り替わります。
銀行に連絡を入れる必要もありませんが、保証会社側からは改めて案内が届くので、その指示に従えば大丈夫です。

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任意売却の相談をすると、返済を止めてもいいと言われるのはなぜ?

任意売却の準備に集中するためです。
返済を続けてしまうと滞納が進まず、保証会社が動けず、任意売却の手続きが前に進みません。

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保証協会サービサーの請求に、時効の援用はできますか?

理論上は可能なケースもありますが、実務上は簡単ではありません。

・定期的な請求
・分納の継続
・書面や連絡の履歴

上記のような適切な管理や手続きが行われていることが多く、時効が更新・中断しているケースがほとんどです。
そのため、「長年返しているから時効になるだろう」との自己判断は禁物です。

任意売却する場合、保証協会サービサーとの交渉は誰が行うの?

任意売却を依頼した不動産業者が行います。
あなた自身が交渉する必要はありません。
条件調整や書類のやり取りも、任意売却に精通する業者であれば全てお任せで進めてくれます。

保証協会サービサーの借金は、減額交渉できますか?

大幅な一括減額が認められるケースは、現実的には多くありません。
保証協会は、公的性格を持つ機関であり、いわゆる消費者金融のような大幅な減額交渉は期待しにくいのが実情です。

・月数千円〜数万円の分納
・一定期間の返済猶予
・収入状況を踏まえた条件調整

実務上多いのは、上記のような対応であり、「返済を続ける前提での条件調整」が中心になります。
減額や免除を前提に考えるより、まずは現状に合った現実的な対応を整理することが重要です。

サービサーとのやり取りは怖いです。無理な取り立てはありますか?

ありません。
サービサーは法務省の管理下にあるため、違法な取り立てはできません。
対応は淡々としていますが、必要以上に怖がる必要はありません。
詳しくはサービサー(債権回収会社)の法的位置づけ

任意売却後の残債は、保証協会サービサーから請求され続けるのですか?

はい、任意売却後に残債があれば、保証協会サービサーから請求は継続します。
ただし、競売前のような一括請求ではなく、収入や生活状況を踏まえた分割協議になるのが一般的です。
返済額は交渉余地があり、必ずしも定額を払い続けなければならないわけではありません。

毎月1万円など少額返済を長期間続けることに問題はありませんか?

少額でも返済を続けること自体が直ちに問題になるわけではありません。
ただし、完済の見込みが立たない返済を惰性で続けると、生活再建が遅れるケースがあります。
状況によっては、返済条件の見直しや、法的整理を含めた検討が必要になることもあります。

詳しくは保証協会への長期返済で注意すべき点

保証協会サービサーへの返済中に、自宅や他の不動産があると影響しますか?

自宅や他の不動産を所有している場合、交渉に影響する可能性はあります。
特に換価性が高い資産があると、返済能力があると判断されやすくなりますが、個別事情も考慮されます。

詳しくは保証協会への長期返済で注意すべき点

保証協会の債務は、相続が発生した場合どうなりますか?

保証協会サービサーの債務は、原則として相続の対象になります。
相続人は、相続放棄・限定承認などの選択が可能です。
相続開始後の対応には期限があるため、早めに専門家へ相談することが重要です。

詳しくは保証協会への長期返済で注意すべき点

保証協会サービサーから連絡がどうすれば!?

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この記事を書いた人

小田嶋譲のアバター 小田嶋譲 代表取締役

 有限会社 O&Trade代表 大学卒業後、不動産会社と譲渡債権回収の金融機関での勤務経験を経て独立。
競売間近の自営業者の不動産担保ローンや不動産投資の失敗による相談、そして、住宅ローンの滞納や住宅ローンによる老後破綻など、『お金と不動産の専門家』として難易度の高い任意売却に精通し、「不動産に関わるお金の悩みの解決」に取組んでいます。
「ADR」と呼ばれる法務大臣認証の裁判外紛争解決機関(一社)日本不動産仲裁機構の調停人としても登録しています。

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