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身内や友人のリースバックで注意するポイントは?
住宅ローンが払えなくなり考えるのは、この家がどうなるのか?
はっきりとイメージはできなくても、そのまま住み続けることは難しいと想像はつきます。
しかし、家族そろって生活の拠点である自宅を離れることは、簡単に決断できることでもありません。
「何か策は無いのか?」探しているうちに、リースバックという方法にたどり着きます。
リースバックについての説明は、ここでは省きますが、お子様がいる家庭で住宅ローンが払えなくなったとき、必ず1度は検討されています。
転校の問題もあり子供のことを考えると、引っ越しを避けたいと思うのも無理はありません。
当サイトの記事では、住宅ローンが払えなくなった方のリースバックは成立させるのは難しいと度々書いています。
しかし、例外もあり身内や友人などの協力者がいる場合、簡単ではありませんがリースバックが成立する可能性が格段にアップします。
この記事は、住宅ローンが払えなくなった方が「身内や友人の協力でリースバックを成立させる場合の注意するポイント」について、FP&不動産コンサルの有資格者が詳しく解説します。
注意するポイントはリースバックの終わりを決めること
住宅ローンが払えなくなった方が投資家相手のリースバックを成立させるのは、そもそも困難な話しです。
幸いにも協力者によるリースバックが成立しそうな場合、協力者に対して約束して欲しいことがあります。
リースバックに協力してくれた身内や友人に対し、迷惑を掛けないのは言うまでもありません。
きちんと家賃を支払っていくことは、当然ですが現実には「最後はどうするのか?」を決めることです。
注意するポイントは、リースバックを解消するタイミングを最初から決めておくことです。
つまり、住宅ローンが払えなくなり、スタートしたリースバックも永遠に続ける訳にはいきません。
また、協力してくれた身内に、いつまでも甘える訳にもいかないと思います。
そこでリースバックを終える、いわば出口戦略なるものも、きちんと考えておかなければなりません。
いつ、どのようにリースバックを終了するのか!?
まず、最初に決めてください。
リースバックをどうやって終了するのか?
リースバックに協力してくれた身内が金融機関からの借入れで都合していた場合、リースバックを終了後、その家をどうするのか?
リースバックと共に協力者もローンを払い終えれば、その家が不要なら売却すれば済む話です。
しかし、ローンが残っている場合も考慮する必要があります。
リースバックを投資家が行っているならば、家から退去して終わりとなりますが、身内等の協力者は、そう単純な話ではありません。
リースバックの協力者は、欲しくて購入した家ではありません。
そのため、金融機関からの借入れもあればリースバック終了時、今後の返済についても対処しなければなりません。
リースバックの協力者が購入した家の対処はどうする!?
リースバックの具体的な終了方法は4つ
完全なリースバックの終わりに関しては、当事者同士で決めてもらうしかありません。
もちろん、初めから考えておくべき事柄です。
大方、以下のの4通りに落ち着きます。
〈リースバック終了時の対処〉
- 住宅ローンを払えなくなった方が買戻す
- 住宅ローンを払えなくなった方のお子様が買取る
- 協力者が売却する
- 協力者が利用する(第三者へ賃貸も含む)
1.住宅ローンを払えなくなった方が買戻す
リースバックで協力してもらった張本人が買戻すのが、一番自然です。
ただし、話は決めていても何事も思い通りにはいかないものです。
実際、買戻すための資金計画も簡単ではありません。
年齢的な問題もあり、住宅ローンを利用できない可能性も十分にあります。
2.住宅ローンを払えなくなった方のお子様が買取る
この方法は上記1.「住宅ローンを払えなくなった方が買戻す」を検討されるよりは現実味があります。
お子様ならば、住宅ローンも借りやすくなります。
しかし、リースバック開始時点で決めていても、月日の経過や家を出た後では、お子様自身が買戻すことに消極的になる可能性も十分にあります。
また、お子様の将来を縛ってしまうことになり、場当たり的に決めてしまっては家族を不幸にしてしまいます。
3.協力者が売却する
リースバックに協力してくれた身内や友人が、不動産を売却して終了します。
いたってシンプルな話しですが、金融機関からの借入を伴ってリースバックに協力していた場合、ローンの残債が問題になります。
リースバック終了時の不動産相場等もあるため、なかなか売却価格を予測するのは難しいでしょう。
ローンの残債以上で売却できる見込みが無かった場合、どうするのか?
話し合っておくべきです。
4.協力者が利用する(第三者へ賃貸も含む)
身内や友人の協力者もリースバックが終了して、退去が済めばご自身で利用する方法も残されています。
例えば、月日の経過で家族構成にも変化があり、リースバックしていた家が立地や間取りが合っていれば住むこともできます。
また、マンションであれば一戸建てよりは管理が楽な面もあり、全くの第三者へ賃貸することも可能です。
ただし、リースバックの協力で金融機関からの借入がある場合など、資金的な問題もあり経済的に余裕が無ければ難しい側面もあります。
相続人についても事前に説明を
身内や友人にリースバックしてもらう者は、最悪のケースも想定しておく必要があります。
不幸にも協力者が無くなってしまった場合、どうなるでしょうか?
リースバックの協力者は、言い換えればあなたに家を貸してくれている大家でもあります。
大家が無くなってしまった時点で相続が発生します。
相続発生で大家が変わる
相続人を縛ることはできない
友人や知人がリースバックに協力してくれる際は、万が一相続が発生した時のことも想定しておくことは重要です。
その際は、相続人に対してもリースバックの事情について理解して頂かなければなりません。
また、金融機関から借入れて返済中に亡くなった場合、団体信用生命保険(団信)で賄われるケースもあります。
その際は、ローンが無くなるため相続人がリースバック中の家を第三者へ売却してしまう可能性もゼロではありません。
こればかりは相続人の自由なので、ある程度は覚悟しておく必要があります。
いずれにしても、身内や知人がリースバックに協力するには、色々と問題もあり簡単ではない事情も承知の上で進めて下さい。
相続発生でリースバックは終了の覚悟も!
リースバックの需要はあっても成立は困難
住宅ローンが払えなくなると、誰でも1度はリースバックについて考えます。
リースバックの需要は、当事務所への相談者に限ってみても相当数に上ります。
その一方で、リースバックの成立件数は、年間1ケタ止まりです。
もともとリースバックの成立自体ハードルが高く、条件は厳しいので当然の結果だと思います。
リースバック成立の可能性が高い方は、皆一様に身内等の協力者の存在が欠かせません。
協力者だからこそ成立するリースバック
リースバックに身内や知人の協力者はメリット無
運よく身内や友人の協力のもと、リースバックを成立させる場合、きちんと認識して頂きたいことがあります。
リースバックに協力する身内や友人に関しては、ほぼメリットなど皆無です。
不要な不動産を購入させられ、リスクしかありません。
よっぽど安く購入し、高い家賃を払う場合は別ですが、投資家ではないため身内や友人では、まずあり得ません。
むしろ、助けてあげたい一心で協力しているため、見返りを求めないからこそ成り立っています。
そこまでしてもらって「本当にリースバックが必要なのか?」今一度、考えてから判断しても遅くは無いでしょう。
リースバックの協力者に迷惑を掛けないのは絶対条件!