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住宅ローンを滞納するとどうなる?延滞が及ぼす影響

 住宅ローンの平均返済期間は約30年と言われています。

ローン契約当初は返済の見込みがあっても、途中病気やケガの治療をしたり、収入が大幅に減少する可能性はゼロではありません。

住宅ローンは家計の支出で占める割合が大きく、懐事情によっては返済が困難になることもあるでしょう。

「住宅ローンが返済できなくなりそう…」
「滞納すると奪われるって本当?」

このような不安をお持ちの方のため、この記事では住宅ローン滞納が及ぼす影響について解説します。

延滞の可能性がある方、またすでに督促状や催告書を受け取っている方もぜひお読みください。

目次

住宅ローンを延滞すると遅延損害金が発生する

 住宅ローンの返済が遅れると、返済日翌日から「遅延損害金」が発生します。

期限までに債務が履行されなかった場合、元本に対して一定の利息で計算されます。

遅延損害金は1日ごとに加算される

 遅延損害金は、以下の方法で計算されます。

遅延損害金の計算方法

遅延損害金=債務額×遅延損害金年率×返済日翌日から経過した日数÷365日*

年率14.0%、月々の返済額が10万円で3ヶ月(90日)延滞したと仮定した場合、遅延損害金は次のように計算されます。(1円単位での計算となり、1円未満は切り捨て)

100,000円×14.0%(年率)×90日(延滞日数)÷365日=3,452円

※うるう年の場合366日

法務省では遅延損害金の計算ができるソフトを無料で提供していて、お持ちのパソコンにダウンロードすればすぐに使用できます。

参考:法務省|遅延損害金計算ソフトウェアのダウンロードについて

金利が引き上げられる可能性も

 住宅ローンを滞納すると、遅延損害金がかかるほかに金利が引き上げられることがあります。

金融機関が独自に取り扱う住宅ローンでは、店頭に表示されている金利を大幅に下回っているのが一般的です。

これは「金利優遇」と呼ばれる制度が適用されているためで、所定の条件を満たしている人が対象となります。

住宅ローンを返済する側としては、金利の引き下げは非常にありがたいものです。

しかし、何の連絡もせずに滞納したり、数ヶ月にわたり返済が滞ると金利の優遇は受けられなくなります。

金利が引き上げられた場合の総返済額の例を見てみましょう。

金利ローン残高残りの返済期間毎月の返済額1年間の元利金返済額残りの総返済額
優遇1%3,000万円25年113,061円1,356,732円33,918,300円
引き上げ後3%3,000万円25年142,263円1,707,156円42,678,900円

金利優遇が適用された場合と金利が引き上げられた場合とでは、総返済額に870万円以上の差があることがわかります。

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督促状や催告書を放置するとどうなる?

 住宅ローンを滞納すると、金融機関から督促状や催告書が届きます。

支払いを催促されたとしても、手元にまとまったお金がなければ借金は返済できません。

長く滞納を続けた場合、どのような事態が起こるのでしょうか。

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ブラックリスト入りする

 住宅ローンの滞納は、事故情報として信用情報機関に登録されます。(いわゆるブラックリスト入りの状態)

ブラックリスト入りするまでの期間は3ヶ月程度で、一度登録されると5〜10年は事故情報が残ります

また、本人の意志で消すことはできません。

事故情報を取り扱う信用情報機関は3つあり、情報は各機関で共有されます。

削除されるまでは各種ローンの新規申込はできず、いま所有しているクレジットカードもじきに利用停止となるでしょう。

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期限の利益を喪失する

 住宅ローンの滞納を続けると、金融機関から期限の利益喪失に関する通知が届きます。

住宅ローンのように金額の大きい借入は、契約時に「毎月◯日に◯万円ずつ返済する」という取り決めを交わすのが一般的です。

毎月27日に返済する約束であれば、26日までは返済しなくてもよいという意味を持ちます。

期日まで返済を待ってもらえるという契約は、お金を返す側にとっての大きなメリット(利益)です。

しかし、返済が滞っている場合にはこのメリットは受けられません。

滞納によって期限の利益を失うと、それ以降は分割での返済はできなくなります

期限の利益は、住宅ローンの滞納開始から6ヶ月頃に喪失するのが一般的です。

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保証会社が一括返済する(代位弁済)

 期限の利益喪失後、金融機関は保証会社へ一括返済を求めます。

保証会社が返済を肩代わりすると、保証会社から「代位弁済通知」が届きます。

肩代わりといっても、返済先が借入先から保証会社へ変わるだけで、返済負担が軽くなるわけではありません。

むしろ、残債は一括返済を命ぜられるため、これまでよりも負担は大きくなると考えていいでしょう。

住宅ローンの滞納は何回まで許される?

住宅ローンは、返済が数日遅れただけで強い措置をとられるわけではありません。

延滞した日数に対して遅延損害金は発生しますが、1〜2ヶ月の遅れならブラックリスト入りは回避できる可能性があります。(滞納前に金融機関へ相談することが大前提となりますが)

住宅ローンは「毎月◯万円ずつ返済する」という金融機関との約束です。たった1日だとしても、延滞すれば信用問題に関わってくるでしょう。

住宅ローンの契約内容は各金融機関によって異なるため、不安な方はまず金融機関へ相談することをおすすめします。

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滞納が続くと対象の不動産が競売にかけられる

 期限の利益を喪失した状態では、保証会社への一括返済もほぼ不可能に近いことと思われます。

この先も滞納が続けば、金融機関は裁判所へ競売の申し立てを行います。

競売は再三の支払い通告に対し、何も対処しなかった場合に行われる強制力のある措置です。

競売に向けて自宅の調査が行われる

 競売開始が決定すると、裁判所が選任した執行官が自宅にやってきます。(現況調査)

不動産の状態を確認するため、居住者に対しての聞き取りや家屋の写真撮影などが行われます。

先述の通り、競売は強制的に行われるものですから、現況調査を拒否することはできません

また、現況調査によって執行官が取りまとめた情報はインターネット(不動産競売物件情報サイト)で一般公開されます。

所在地や外観写真、間取りなどが掲載されるため、プライバシーを守るのは難しいと言えるでしょう。

競売回避には残債の一括返済が必要

 競売を回避する唯一の方法は、住宅ローン残債の一括返済です。

もっとも、毎月のローンを返済できなかったために競売がはじまっているので、この時点での一括返済は難しいことと思います。

競売で落札者が決定すると、対象の不動産は待ったなしで売却されます。

その後、不動産の所有権は新しい買主に移転し、6ヶ月以内に退去を命じられることになるのです。

住宅ローン滞納の対処法

住宅ローンの返済が難しい場合の対処法は次の3つです。

  1. 借入先の金融機関に相談する
  2. 借り換えをする
  3. 任意売却をする

ここからはそれぞれの方法を詳しく解説していきます。

対処法①借入先の金融機関に相談する

返済日までにまとまったお金を用意できそうにない時は、まず借入先の金融機関へ相談しましょう。

お金を貸す側も債権を回収できない事態は避けたいと考えますから、一時的な返済の猶予や期日の延長などに対応してもらえる可能性があります。

対処法②借り換えをする

新たな金融機関で住宅ローンを組み直すと、月々の返済負担が軽減できる場合があります。

ローンの借り換え自体は決して珍しいことではなく、滞納以外の理由で行われることも多いです。

今よりも金利の低いローンに借り換えることで、総返済額が減る可能性もあります

ただし、住宅ローンの借り換えには、保証料や手数料として30〜100万円ほどお金がかかります。

また、すでに滞納していると借り換えに対応してもらえないこともあるため、できるだけ早く相談しましょう。

対処法③任意売却をする

滞納が数ヶ月続いている場合、任意売却で競売を回避する方法もあります。

任意売却とは、ローン残債よりも低い金額で不動産を売却することです。

競売のような強制的な措置ではなく、自らの意志によって不動産を売却します。

通常の不動産売却と同じ流れで進められるため、個人情報やプライバシーが守られます

近隣住民や知人、職場に知られるリスクも最小限に抑えられるので、精神的負担も大幅に軽減できるでしょう。

任意売却の手続きを進めるには、弁護士や司法書士、任意売却を専門とする不動産業者へ相談するのが一般的です。

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住宅ローンの滞納が続いている時は専門家にご相談を

 夢のマイホームは、建てて終わりではありません。

購入後は長いローン返済が続きます。

その間、何らかの理由で返済が難しくなるのは誰にでも起こりうることです。

お金の悩みは他人に相談しにくい内容ですが、何の対処もせずに滞納を続ければいずれ家は競売にかけられます。

家を失うということは、自分だけでなく家族の人生をも台無しにするでしょう。

当事務所は、これまでに数多くの任意売却を担当してまいりました。

住宅ローン滞納に関するお悩みは無料相談を受け付けておりますので、任意売却を検討中の方はぜひお気軽にお問合せください。

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この記事を書いた人

小田嶋譲のアバター 小田嶋譲 代表取締役

 有限会社 O&Trade代表 大学卒業後、不動産会社と譲渡債権回収の金融機関での勤務経験を経て独立。
競売間近の自営業者の不動産担保ローンや不動産投資の失敗による相談、そして、住宅ローンの滞納や住宅ローンによる老後破綻など、『お金と不動産の専門家』として難易度の高い任意売却に精通し、「不動産に関わるお金の悩みの解決」に取組んでいます。
「ADR」と呼ばれる法務大臣認証の裁判外紛争解決機関(一社)日本不動産仲裁機構の調停人としても登録しています。

詳しいプロフィールは、下(左)のリンクボタンからどうぞ。

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